終活はまず資産のリストアップから

終末期や死後の手続き・行事についてなど、人生の終わり方について自分で考え準備する「終活」では、お葬式やお墓の準備だけでなく財産の引き継ぎも重要です。

自分の資産を把握し次世代につなぐ準備は誰にも代行できません。
まずは手持ちの金融資産や不動産をリストアップ、そして必要に応じて集約し、誰にどう残すかを考える…。

今回はそんな「お金の終活」について考えていきます。

■保有財産リストの重要性

保有財産のリストを作る人が増えています。

よく聞くのは親を看取ったときに十分な引き継ぎがなく、預金や株式、保険契約の洗い出しに苦労した経験です。

預貯金では、通帳を探したり心当たりの銀行への問い合わせ。
不動産は、固定資産税支払通知書や親族からの情報をもとに、登記所で登記簿を調べる必要がでてきます。

また相続放棄をしなければ、負の遺産としてあとで相続人が困ることになってしまう借金や連帯保証債務などは、契約書がなければ調査が非常に困難です。

手がかりが少ない中で実際にこれらの調査をするのは、大きなエネルギーとコストがかかるのは安易に予想できます。

そして実際にその問題に直面してしまったのは、札幌市に住む男性Aさん(64)。
「父は2013年に『自宅はおまえにやる』とだけ言い残して亡くなってしまい、他の財産はどこになにがあるか一切分からず、調べるのが大変だった」と振り返ります。

同じ苦労を子どもにさせたくないと、翌年から自分の財産リストを作り始めたAさん。
「預金や株式、保険のほか、世話になった税理士や司法書士の連絡先などいろいろ加えたら、ワード文書で20枚になった」と苦笑します。

 

横浜市在住のBさん(75)は妻と一緒にエクセルでリストを作りました。
Bさん夫婦は二人で旅行に出かけることが多く、万が一事故に遭ってしまったとき子どもが困らないようにと作ったそうです。

作業を終えてみると「どこにどんな財産があるのかクリアになった。
子どものためだけではなく、夫婦どちらかが先立っても残った方は困らない」とBさんは話します。

紙1枚の簡単な形式でも、問い合わせするすべがあるのとないのでは、その後の手間が大きく違ってきます。

■「資産の終活」ここがポイント

それでは、資産の終活について具体的なポイントを紹介していきます。

まず重要なことは、記入日を書いて定期的に更新することです。
合わせてその存在や保管場所を、家族や信頼できる人に知らせておきましょう。

※リガーズサービスのエンディングノートは2人のバディがエンディングノートの存在を把握しているので安心です。

冒頭のAさんは「家族が集まる正月に毎年更新して、子どもたちに渡して説明したい」と
話します。
Bさんも「プリントアウトして銀行の貸金庫に保管し、そのことを2人の子どもに伝えてある」と言います。

改めて保有する口座やカード類の数が多いと感じる人もいるでしょう。
なんのために口座やカードがあるのか確認し、公共料金や配当金の入金といった目的がなければ解約するのも手です。

不要なカードを減らせれば、年会費を節約できる場合もあります。

 

ぜひ、リガーズサービスのエンディングノートを活用してください。
残された人たちの不安や苦労を少しでも取り除くために、保有する不動産や金融資産の状態を書き込む項目があります。
ご利用を検討してみてください。

■金融資産はどう整理する?

終活をしていく中で一番気になるのが、自分の財産をどう整理すればいいか?
ということではないでしょうか。

負債も含めた資産に関連することをきちんと整理して残しておくことで、遺される人の負担を大きく軽減することに繋がります。
なかなか骨の折れる作業ですが、少しずつで良いので地道に進めていきましょう。

まず預貯金について、転勤の多かった人は各地で作った口座が休眠状態になっていないかを調べ、不要な口座なら閉じましょう。

ただしキャッシュカードには電子マネーが搭載されて残金があるかもしれないので、はさみを入れる前に確認する必要があります。

株式については、配当金を郵便局の窓口で受け取っている人は、期限切れを避けるため口座への自動入金方式に変えておくと良いでしょう。
単元未満株は相続の移管手続きが面倒なので、証券会社に買い取ってもらうのが無難です。

金融資産をひととおり整理できたら、どの財産を誰にどう渡すか考えなければいけません。

そこで近年の終活人気に乗って増えているのが「遺言代用信託」と呼ばれる金融商品です。
遺言代用信託は、信託銀行等に財産を信託して、生存中は本人のために管理・運用してもらい、亡くなったあとは指定された人に遺産を引き継ぐことができるというものです。

その最大の特徴は、相続人は信託口座から遺産分割協議とは関係なくお金を引き出せることでしょう。

通常は遺産分割協議の後でしか、銀行口座からお金を引き出すことができません。
そのため相続人がたくさんいる場合や、相続配分を巡って揉めている場合はなかなか引き出せず、お葬式代やその他の整理など、亡くなった直後のお金が必要なときに頭をかかえるケースも少なくありません。

しかし遺言代用信託では、遺留分(法定相続人なら必ず請求できる権利)を除くと、遺産分割協議の対象外となり、遺言書の代わりに使うことができます。
そのため指定された相続人は、死後すぐにお金を引き出すことができるのです。

また、元気なうちは預けたお金から決まった金額を年金方式で受け取るなど、その財産を自分のために使うことも可能で、その柔軟性から遺言代用信託の新規受託件数は右肩上がりで増えています。

■遺される家族のためにできること

自分が亡くなったあとに家族に負担がかかることのないよう、自分自身で葬儀の内容や財産の相続など、可能な限り準備を進めておく活動「終活」。

自分がいなくなったあとの準備なので、当初は良いイメージは持たれませんでしたが、最近は就活や婚活と同様に、人生を有意義なものにするための活動と認識されるようになってきました。

また、近年震災や豪雨などの災害が多発しています。

突然の家族の死で悲しみにくれる人々がメディアで取り上げられるたび、自分がいなくなってしまった後のことを意識し、「終活」は誰にとって必要なものであるのかを再認識させられる場面も多くなっています。

自分や家族が安心して「その時」を迎えられるよう、終活という活動を実践しておくことは決して後ろ向きなことではなく、むしろこれからの人生を明るく楽しく過ごしていくための、建設的な行動なのです。

そのための第一歩として、資産のリストアップをはじめてみるのをオススメします。
そして、その際には、書き残したあなたの意思を確実に伝えることができるリガーズサービスのエンディングノートをご利用ください。

終活のためだけではなく、現在の資産状況を再確認できる良い機会にもなるでしょう。

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エンディングノートや遺言をつくることだけが終活ではありません。
終活とは成熟した大人がこれからの人生をどのように楽しみ、次の世代に何を託すのかを決める作業です。
何かを決めるということは大変な作業ですが、
それだけにその決断は大切なヒトへのやさしさや愛情になるのではないでしょうか。
リガーズサービスのコラムが、あなたの充実した終活のお役に立てれば幸いです。

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【終活】気をつけよう誤嚥性肺炎

高齢者の死因第5位に上がっている「肺炎」
この「肺炎」は大きく3つのタイプに分かれます。
「肺炎」の原因となる病原微生物には、細菌(細菌性肺炎)、ウイルス(ウイルス性肺炎)、その2つの中間的な性質をもつ微生物(非定型肺炎)の3つです。
今回は、この3つとは異なる原因で起こる「誤嚥性肺炎」についてお話いたします。

●誤嚥性肺炎とは・・・・・

物を飲み込む働きを嚥下(えんか)機能、口から食道へ入るべきものが気管に入ってしまうことを誤嚥と言います。
「誤嚥性肺炎」は、嚥下機能障害のため唾液や食べ物、あるいは胃酸によって起きる化学性肺炎で、メンデルソン症候群とも呼ばれます。

入院や体を動かせない状態が続き体力が衰えると、食べ物や飲み物をうまく飲み込めない嚥下障害に陥りやすくなります。
筋力が低下してのどの内側で気管を閉じる弁の働きが悪くなり、食べ物などの一部が誤って気管に入る誤嚥を繰り返すと肺炎の危険が高まります。
これは脳梗塞の後遺症で起きる場合もあります。

口内細菌やのどや鼻にいる細菌が一緒に入ると炎症が起きるので、就寝中、口が開きっぱなしで粘っこくなった唾液を飲み込むこともリスクを高めます。

食べ物をかんだり飲み込んだりするのに使う筋肉は、脳の左右の神経系統によって働くので、脳梗塞で片方がダメージを受けても機能は戻る可能性が大にあると考えられています。

栄養を直接胃に送り込む胃瘻という方法がありますが、すぐに諦めないで嚥下機能を時々確認し、回復の可能性を見逃さないことが大切です。

■のどの筋トレ?!

食事中にむせやすくなる、のどが詰まるような違和感がある、咳払いが増えるといった傾向があれば、飲み込み力が衰え始めたサインの可能性があるので注意です。
今のうちから意欲的に喉頭を動す訓練を行っておけば、食事中の誤嚥はもちろん、唾液が喉の中にたまりにくくなって就寝中の誤嚥も起きにくくなります。

では意識的に喉頭を動かすにはどうしたらよいのでしょうか。
ここでは喉の筋力を鍛える「のどトレ」についてご紹介します。

「のどトレ」はまず食事中の喉の動きを意識することから始めていきます。
食べ物を飲み込む時に喉に手を当てると、喉仏が上下に動いたり、あごの下に力が入ったりするのがわかります。
※女性の喉仏は見つけにくいので、大体の位置で構いません。

飲み込む時の喉のイメージができたら、まずは水を飲むなど意識的に飲み込む動作を行います。
次第に水がなくても「ごっくん」と飲み込む動作ができるようにします。
その後喉仏を上下に大きく動かす練習で、可動域を広げていきましょう。

最終的には、飲み込んだあとに喉仏を上げたまま、あごの下に力を入れ続ける状態を維持できるようにします。

■お風呂で歌って楽しく予防!

「のどトレ」は少し難しいと思われる方は、
日頃の行動で誤嚥のリスクは下げられます。
専門家が一致して勧めるのが発声です。
呼吸のリズムと筋肉の動きが連動して動き、喉が鍛えられます。
国際医療福祉大学教授の渡邊 雄介 東京ボイスセンター長は、一人暮らしで声を出す機会が減る高齢者などに、風呂場で歌うように勧めています。
半身浴で30〜40分、決まった曲を何度も歌い、うまく歌えない部分を重点的に練習すると、喉の筋肉のよい訓練になります。
1日1回、毎日実施して3ヶ月続ければ効果がでてきます。

その他に、普段の姿勢にも気をつけることもお勧めです。
椅子に座る時に背もたれにもたれず体をまっすぐにすると、体幹が鍛えられ筋肉を保つことができます。
さらに飲食時にあごを引くと、気道が開きっぱなしになりにくくなり誤嚥防止になります。

 

いかがだったでしょうか?
「肺炎」はよく風邪をこじらせたと考えがちですが、実は今回ご紹介した「誤嚥性肺炎」の割合が多いことがわかっています。
若くても意識的に喉を動かし、飲み込み力が衰えないよう早めの予防を心がけましょう!

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【終活】知って対処・わかって予防!

歯の代表的な病気といえば「歯周病」ですね。
しかしこの「歯周病」。痛みを伴う虫歯と比べて自覚しづらく、重症になると歯が抜け落ちてしまう怖い病気です。
成人の大半がかかっているとみられる、この「歯周病」について今回はお話していきます。

■「歯周病」とは

「歯周病」は歯茎の炎症で、歯周組織の病気です。
具体的に言いますと、歯と歯茎の境目にたまった歯垢の中にある細菌が、歯茎にダメージを与え炎症を起こします。
この初期段階の炎症を「歯肉炎」と言い、そこから進行すると、歯茎と歯の境目にできる「歯周ポケット」が深くなり歯を支える骨が壊れる「歯周炎」となります。

歯周病には20〜30代から発症して短期間で急速に進行する「侵襲性歯周炎」と、10〜20年単位で進行する「慢性歯周炎」があります。
現在抜歯の原因は、歯周病が虫歯を上回っています。
歯茎が赤くなり、歯磨き時に出血があれば歯周病の初期症状です。
出血があった時点で歯科を受診しましょう。

■とっても危ない?「歯周病」

歯周病菌は唾液や呼吸を介して肺に入り込むほか、歯茎の中の毛細血管を介して身体に入り込みあらゆる所で悪さをします。
肺炎は日本人の死因第5位の病気(内97%は高齢者)ですが、歯周病菌が肺に入り込めば肺炎(誤嚥性肺炎)の原因になりかねます。
また、歯周病菌は心臓や血管内で血栓をつくりやすくし、心筋梗塞や脳梗塞の原因にもなります。

【日本人の死因】
第1位・・・・・・・・・・悪性新生物(がん)
第2位・・・・・・・・・・心疾患
第3位・・・・・・・・・・脳血管疾患
第4位・・・・・・・・・・老衰
第5位・・・・・・・・・・肺炎

さらに、歯周病は糖尿病の関わりにおいて、インシュリンの働きを妨げ血糖のコントロールを困難にしたり、妊婦においては歯周病菌が子宮内で陣痛を促進させる動きをし、早産(低体重出産)の原因にもなります。
つまり、歯周病は呼吸器系疾患・心臓ー血管系疾患・糖尿病・低体重出産などのさまざまな全身疾患の発症・進行などに関係しているのです。
また糖尿病や腎疾患などの基礎疾患があると、免疫力の低下により歯周病や呼吸器系疾患などの感染症にかかりやすくなったり、傷が治りにくいことにより、病気が重症化しやすくなります。
以上のように歯周病が原因で死に至るケースも稀ではありません。

■「歯周病」の予防と治療

歯周病は重度になると怖い病気ですが、予防をしっかりすることで防ぐことができます。
ここでは歯周病の予防と治療についてご紹介します。

【予防】
予防はとにかく丁寧な歯磨きにつきます!

①歯ブラシの使い方
力を入れすぎないように、歯ブラシは鉛筆を持つように軽く握ります。
歯磨き粉に含まれる研磨剤で歯を傷つけないために、歯磨き粉はブラシ表面の3分の1以下。
長さは5mm程度の少なめで十分です。

②歯の磨き方
歯ブラシを歯の真横からあてて、歯茎との境目を意識して磨きます。
歯のエナメル質や根を痛めないように横に小刻みに動かしましょう。
歯を2本ずつ各20回磨くのが理想ですので、細かく動く電動ブラシも効果的です。
少なくとも就寝前は念入りにブラッシングしてください。

③アフターケア
歯磨き後は軽くゆすぎ、歯間ケアも忘れず行いましょう。
歯周病の多くは歯と歯の間の歯肉からはじまります。
若年層はフロス、歯の隙間が広くなる40代以上は歯間ブラシを使うことをオススメします。

【治療】
歯周病の治療は初期の歯肉炎の段階なら歯垢や歯石を取り除くことで治りますが、進行すると骨が溶けてそれだけでは元に戻りません。
以前は進行を止めるだけの治療でしたが、最近は失った歯周組織をより健康な状態に戻す治療になってきています。
この治療には、歯肉を切開して人工の膜を入れるGTR法、再生材料(エムドゲイン)や再生薬(トラフェルミン)を使った歯周組織再生治療があります。

しかしどんなに治療が高度になっても予防は欠かせません。
正しい歯磨きの方法を知り、日頃からの予防を心がけましょう。

■認知症の予防にもなる?

日常の習慣で病気につながるものというのは、たくさんありますね。
ちょっとした気の使い方で大きな病気を防ぐことができるのであれば、続けていきたいものです。
歯周病は上記でお話した以外にも、予防することで動脈硬化のリスクを低減するほか、アルツハイマー型認知症の予防にもつながると言われています。
日々の努力で守れる健康!
歯周病予防のためだけでなく、全身疾患予防のためにも日々歯磨きを丁寧に行いましょう。

 

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「社会保険」退職日が大きく影響

会社員は、厚生年金や健康保険、雇用保険などの社会保険に加入していますが、社会保険制度の中には「日付」が保険料や給付額に影響するものがあることを知っていますか?

特に会社員なら退職日に要注意です。
たった1日の違いで年金保険料が未納になったり、失業手当の給付額が変わったりする場合があるからです。

転職先ですぐ勤務を開始する場合、新しい会社で社会保険に加入できるので見落としがち
ですが、そこに思わぬ落とし穴がある可能性も…。

社会保険のしくみを知り、上手に使うためにはどんなことに注意すればいいのでしょうか?
今回は退職日と社会保険の注意点について詳しくみていきましょう。

■気づかぬうちに、1ヶ月分が未納に

月末に前の会社を退職し、新しい会社に次の月初日から勤務するという人は珍しくありません。
東京都内に住む会社員の女性Aさん(34)もその一人。

Aさんは昨年1月30日付で前の会社を退職しました。
月末日の1日前で退職したのは31日が日曜日だったためですが、その翌営業日の2月1日からすぐ新しい会社で勤務を始めました。

しかし、しばらくすると年金事務所から「1月分の国民年金保険料が未納になっている」という通知が届きました。

年金事務所に問い合わせたところ、厚生年金保険の加入期間は前の会社が前年12月までで、新会社は2月から。
Aさんは切れ目なく転職したつもりだったのに、なぜこのような「空白期間」ができてしまったのでしょうか?

実は健康保険や厚生年金の保険料は「資格喪失日の属する月の前月まで徴収される」と法律で定められているのです。

この「資格喪失日」とは「退職日の翌日」を指しています。
1月30日付けで退職したAさんは、1月31日に厚生年金の資格を喪失したため、給料からは12月分までの保険料しか引かれていませんでした。

もし退職日を31日付にしていれば、厚生年金保険の資格を切れ目なく継続できたことになります。

中には退職時の保険料を減らす「裏ワザ」としてこのカラクリを利用しようと考える人もいますが、あまりオススメはできません。

退職日を月末日の前にした方が、月末に退職するよりも社会保険料が1ヶ月分少なくて済むのは事実です。
健康保険証が使える日も1日しか変わりませんし、もらえる給与も数万円の天引きがされないこの方法はおトクなように見えます。

しかし、目先の支払いを避けるだけのこの方法は必ずトクになるとも限りません。

年金保険料の未納期間は1ヶ月分だけなので問題なく見えますが、直近1年間に保険料の未納がないことが受給の条件になっている「障害年金」を受けられないことがあるので注意が必要です。

また社会保険料が徴収される期間が長ければ、その分将来受け取れる年金も増えてきます。
1か月分であっても多いに越したことはないので、目先の利益にだけ目を向け、先の年金受給額を減らしてしまうのはもったいないといえるでしょう。

■失業保険は65歳前後の定年退職に注意

失業保険とは会社を退職した際に受け取れる保険のことです。

年齢によってその呼び名を、65歳未満の人は「基本手当」、65歳以上の人は「高年齢求職者給付金」と区分され、支給内容も異なります。

65歳未満で退職すれば自己都合の場合「基本手当」が最大150日分支給されますが、65歳以上だと「高年齢求職者給付金」として基本手当の最大50日分を一時金で受け取ることになります。

基本手当の日額は、退職直前6か月の毎月の賃金の合計を180で割った額の50~80%が目安です。

一見、65歳未満で退職した方が給付日数が多いのでおトクに見えますが、一言にそうとも言い切れません。

実は65歳に達する前の「基本手当」の受給によって、年金の支給が停止されてしまうからです。

それに対し、65歳に達する日以後の退職は「高年齢求職者給付金」という名で一時金が支給されることになりますが、これには年金の支給調整はなく、停止されることもありません。

また、65歳以上の人が新たに就職した場合も雇用保険に加入できるようになりました。
一定の条件を満たせば、65歳以上でも就職活動をするたびに「高年齢求職者給付金」が何度でも支給されます。

しかも3か月間の給付制限期間はありますが、実際には「年齢により体力的に仕事の継続が難しかった」など、やむを得ない理由に該当することが多く、65歳以上の人の場合この給付制限期間も大幅に短縮されるケースが目立ちます。

■高額療養費も日付が大切

医療保険にも日付が重要になる制度があります。

入院などの医療費が、暦月(月の初めから終わりまで)で一定額を超えた場合に、その超えた分が支給される「高額療養費制度」がそれです。

医療費を1ヶ月単位で計算するので、入院期間が2ヶ月にまたがると制度を使えないケースがあるのです。

例えば、5月1日から10日間入院して退院し、窓口で15万円支払ったとします。
標準報酬月額30万円の人だと、1ヶ月の自己負担限度額は約8万2000円。
申請すれば6万7000円強が戻って来る計算になります。

しかし、5月25日から6月3日まで10日間入院し、5月・6月分とも7万5000円(合計15万円)かかった場合は、暦月が違うために合算できず自己負担限度額を下回ります。

高額療養費制度の対象となる限度額15万円を上回っていないことになるので、全額自己負担のままとなってしまうのです。

■賢い退職の仕方を考えましょう

会社を退職する時は、余っている年休を取得してキリよく月末で退職するという人が多いと思います。

そこに社会保険のことまでは考慮されておらず、上記の例に上げたAさんのようになんらかの理由で月末1日前に退職し、年金資格や失業手当に影響を与えてしまうのは得策とは言えないでしょう。

もし退職を考えている人がいるならば、退職願を出す前にもう一度退職日の見直しをしてみるのはいかがでしょうか?

その後の大きな「差」を生む小さな1日。
退職日については、損得も含め慎重に考えた方が良いでしょう。

…と、ここまで月末日退職の有益性を紹介してきましたが、実は「月末日前」の退職で得をする人がいます。

それは結婚退職する人です。
次の月から旦那さんの扶養家族として社会保険に加入できるので、月末日退職してその月の社会保険料を自分で払うのはもったいないのです。

旦那さんの会社で扶養家族の手続きをするだけなので、自分でなにかする必要もありません。

シニア世代には関係ないとの声が聞こえてきそうですが、このコラムでも以前紹介したように、昨今、中高年からの婚活熱は高まっており、必ずしも関係のない話ではなくなっているのです。

人生のライフイベントの一つである退職。
自分の現況に合ったタイミングで賢く実行し、気持ち良く人生の第二ステージに踏み出していきましょう。

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【終活】介護用具 どう選びますか?②

前回は介護用具をレンタル・購入する時に便利な介護保険についてお話しました。
詳しい内容はコチラ→https://regards-service.jp/blog/
今回はたくさんの介護用具の中から、寝床から起き上がるのが困難になった高齢者や支える家族にとって頼りになる「介護ベッド」についてご紹介します。

■進化する介護ベッド

家庭向けの介護ベッドが本格的に登場したのが1980年代前半。
その後介護保険サービスのレンタル対象商品となり、高齢化の進展と共に普及が進みました。

高齢者を高齢の家族が支える「老・老介護」が増える中、最近は「自動寝返り」機能がついていたり、リクライニングチェアのように使える介護ベッドが登場しています。

山形県の医療法人社団悠愛会は昨春、身体を動かすのが難しく、床ずれの恐れがある高齢者らが暮らす「さくらパレス」と「メルヘル」(ともに同県)に「自動寝返り支援ベッド」約200台を導入しました。
このベッドは電動操作で床板が左右に傾き、体の向きを変えることができます。
何時間ごとに床板を動かすかは、個々の利用者に応じて設定ができます。
このベッドを導入して効果を発揮したのが夜間です。
同会の施設では床ずれを防止するため、数時間ごとに職員が高齢者を抱えて体の向きを変えていました。
この「寝返り介助」は重労働で眠りも妨げてしまいます。
自動寝返り支援ベッドは、ゆっくり動くので気が付かずに眠っている人も多いといいます。

メーカー各社は利用者の負担を減らそうと工夫を凝らしています。
パラマウントベッド(東京・江東)の「楽匠」は、水平のベッドがリモコン操作でリクライニングチェアのような形に変わり、利用者は背もたれと足を載せる部分を同時に動かすことができます。
こういった機能があれば座って食事がしたいと思っている利用者や、食事の介助などをする方の助けとなります。

■自分にあった介護用ベッドの選び方

介護用ベッドは「特殊寝台」ともいわれ、ベッドを使う高齢者だけではなく、介護者にとってもメリットがあります。
どちらにも使いやすくスムーズに昇り降りできるタイプがオススメです。

その1.<モーター数で選ぶ>

介護用ベッドは電動で操作できる機能がついていることが特徴です。
モーター数によって搭載されている機能が変わるので、利用者に合ったものを選びます。

比較的体を動かすことができるのであれば、ベッドに搭載されているモーターが1つのものがおすすめです。
ベッドの背を上げることで起き上がりやすくなる「背上げ」タイプか、立ち上がりやすい高さに調節する「高さ機能」のどちらかがついている場合が多いです。
起き上がりやすくなる「背上げ」タイプの場合には、ベッドの背が上がる際に体がズレ落ちないように足の部分が連動して少し上がるものもあります。
細かい調節をすることは難しいですが、一つの操作のみなのでリモコンも簡単。利用者が一人でも使いしやすいです。
起き上がりや立ち上がりが心配なときや、介護者が常にはそばにいない場合にもおすすめです。
価格も他のタイプよりも安めなので、手に入れやすいタイプです。

引用:価格ドットcom

起き上がりと立ち上がりのどちらにも不安がある方には、「2モーターベッド」がおすすめです。
ベッドの背部分を起こす「背上げ機能」と、ベッドの高さを上げ下げする「高さ調節機能」のどちらも備わっています。
「背上げ」で起き上がりやすい体勢になり、「高さ調節機能」で足を床につけることで、ベッドの上り下りが楽になります。
なお、1モーターベッドと同様に、「高さ調節機能」は連動して「膝上げ」機能もついている場合があります。
背上げ時のズレ落ちを防止できるので、「膝上げ」機能も付いているかどうかチェックしてみてください。

引用:価格ドットcom

要介護の利用者や、ベッドの上での介助が多い人におすすめなのは、「3モーターベッド」です。
ベッドの背部分を起こす「背上げ」や「高さ調節」、そして「膝上げ」などすべての機能が備わり、それぞれ細かい設定を行うことができます。

2モーターベッドでも「背上げ」と連動して膝部分も動かせますが、3モーターベッドは連動ではなく単独で動かすことも可能です。
寝ているときに「膝上げ」機能を活用すれば、むくみ対策にもなります。

価格は高額になる傾向がありますが、自分で寝返りを打つことが難しい場合や、日常生活のほとんどの場面で介助が必要な場合には、介助する方にとっても便利です。

引用:価格ドットcom

ベッドの上で生活する時間が多い利用者であれば、「1+1モーターベッド」や、「4モーター」タイプも検討してみてください。
基本的には1~3モーターのタイプが多いですが、数は少ないながら他にも必要な機能を備えているタイプもあり、要介護度が高い方や寝たきりの状態の方におすすめです。

例えば「1+1モーターベッド」は、「背上げ機能」と「高さ調節機能」がついている2モーターベッドと似ていますが、「背上げ機能」と「膝上げ機能」がついています。
それぞれ単独で細かい調節が可能で、ベッドの上の行動を手助けする動きが多いことが特徴です。そのため、ベッドで過ごす時間が多い場合にとても便利です。

また近年は、左右の肩の部分を預けて寝返りができる「4モーター」ベッドも登場しています。それぞれに細かい設定ができますが、こちらは操作がやや複雑なところが難点です。

引用:価格ドットcom

その2.<幅・長さは身長や介護状況に合わせて>

ベッドの幅や長さは利用者と介護者にピッタリのものを選びましょう。
ベッドの長さは、利用者の身長によって決めます。
長さは基本的に3タイプありますが、身長が150cm未満の場合には「ショートサイズ」を、身長が170cm未満の場合には「レギュラーサイズ」を、身長が185cm未満の場合には「ロングサイズ」を選ぶのが基本です。

また、ベッドの幅は広いほうがゆったりできて寝返りもしやすいですが、介護者にとっては手を伸ばすこととなり、介助がきつくなることがあります。
そのため、ベット上で介護を行う場合には、シングルベッドや布団に近いタイプの100cmよりも、ゆったりとしたスペースと介護のしやすさを両立した91cm幅や、接近して介護がしやすい83cm幅のものがいいでしょう。

最後に、ベッドを置く部屋の大きさも考慮してください。
ベッドを置いてもOK。移動スペースを広く確保できるような大きさのものが理想ですね。

その3.<付属品がセットになっているもの>

必要な付属品がセットになっているかどうかもチェックが必要です。
特にマットレスが付いているものが便利です。

また、ベッドから上り下りするときに支えがあったほうが安心な方は、ベッド用手すりやサイドレールが付属しているかどうかもチェックしましょう。
サイドレールがあると、転落や寝具がベッドから落ちるのを防いでくれます。

商品によっては、食事や読み書きをするテーブルがついている場合もあります。
自分に必要な付属品がついているかどうかもチェックしてみてください。

■自立に向けての利用を

厚生労働省は福祉用具としての介護ベッドの定義を示しています。
ベッドから落ちてケガをしないよう側面に柵(サイドレール)があり、さらに①背部または足の傾斜角度が調整できる②床板の高さが調整できるのいずれかの機能を備えている必要があります。
要介護2以上であれば、介護保険サービスで介護ベッドをレンタルすることができます。

利用にあたっては介護計画をつくるケアマネージャー(介護支援専門員)、医師、自治体などが本人の自立支援などを考えながら総合的に判断します。
しかし、高齢者の中には介護ベッドが必要と判断されても、自力で寝起きしたいという人も少なくありません。
本人が介護ベッドを利用する意思があるのかを確認した上で、家族らが利用者の寝起きの状態をケアマネージャーに正確に伝える必要があります。
ケアマネージャーはそうした情報をふまえて医療機関や介護事業者などと調整をし、介護保険を利用するための手続きをとることになります。

体を動かすことがかなり困難になった人にとって、ベッドは1日の大半を過ごす場所でもあります。
介護する側もされる側も少しでも負担が軽くなれば気持ちに余裕が生まれますね。

公益財団法人テクノエイド協会(東京・新宿)は約800社、約1万2000件の製品情報を扱う「福祉用具情報システム(TAIS)」を公開しています。
詳しくはコチラをご覧ください。→http://www.techno-aids.or.jp/system/

今回のお話を参考にご自身、利用者に合った介護用具を選び、過ごしやすい毎日を過ごしていきましょう。

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エンディングノートや遺言をつくることだけが終活ではありません。
終活とは成熟した大人がこれからの人生をどのように楽しみ、次の世代に何を託すのかを決める作業です。
何かを決めるということは大変な作業ですが、
それだけにその決断は大切なヒトへのやさしさや愛情になるのではないでしょうか。
リガーズサービスのコラムが、あなたの充実した終活のお役に立てれば幸いです。

 

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【終活】介護用具 どう選びますか?

厚生労働省は2018年10月から介護用具のレンタル代に上限を設けることにしました。
平均価格を大きく上回る値段で貸し出す業者が問題視されているため、適正な価格を保つとともに利用者を守るためです。
介護用具のレンタルは価格以外にも自分の家の広さや身体の状態、利用目的に合ったものを選ぶ必要があります。
今回はそんな介護用具のレンタルについてお話します。

■介護保険を使って便利にレンタル

介護用具のレンタルは、介護保険サービスの中で最も利用が多いものの1つです。
介護保険の給付対象となっている介護用具は、車イスや介護用の特殊ベッド・手すりや歩行器など13種類あります。

介護保険から税と保険料を財源とする公的給付が受けられるため、レンタル価格の1割(一定以上の所得がある人は2割)を自己負担すれば使うことができます。

しかし、介護用具には薬のような公定価格はありません。
そのため業者側の言い値が通りやすく、業者ごとに料金に極端な開きが出てしまうという問題が生まれています。

介護分野を所轄する厚労省は解決に動き出し、今年からそれぞれの介護用具についてレンタル料金の全国平均を公表するとともに、料金に上限を設けそれを毎年見直すという方針を打ち出しました。

さらに事業者に機能や価格帯の異なる複数の用具を紹介するよう求め、より利用者が選びやすくなるよう改善に努めています。

■レンタルだけではない、知っておきたい介護保険

介護用具の利用はレンタルだけではなく、購入費を介護保険から支給する仕組みもあります。
他人が使用したものを再利用することに抵抗感がある入浴や排せつなどを助ける用具が対象で、原則として年10万円(うち利用者負担は1〜2割)が限度になります。

例えば、自己負担1割の利用者が6万円の持ち運び型トイレを購入した後に、同年度のうちに7万円の簡易浴槽を購入した場合、6万円の持ち運び型トイレは10万円の利用限度額内におさまるため全額が保険対象となり、自己負担は1割の6,000円となります。

その後同年度に7万円の簡易浴槽を追加で買うと、10万円の利用限度額の残額は4万円となり、保険対象となる4万円分の1割4,000円が自己負担となります。
これに保険給付の範囲外である3万円と持ち運びトイレの自己負担額を加えて総合計4万円が自己負担となります。

購入方法は、利用者が購入費用全額をいったん支払い、自治体に申請して保険給付分の還付を受ける方法のほか、利用者が自己負担分のみを支払い、販売事業者が自治体に申請し保険料給付分を受け取る方法があります。
最終的な自己負担に差はありません。

■自立を促すための介護

ここまで介護保険を利用して介護用具をレンタル・購入するお話をしましたが、介護保険の理念は利用者の自立をできるかぎり促すことです。
介護用具は自宅で生活を送ることが目的ですが、用具に頼りすぎることでかえって状態が悪化する可能性もあります。
例えば、電動リクライニングの機能がついたベッドをレンタルすると自力で起き上がることができなくなることがあります。
この場合、手すりのレンタルなどを組み合わせれば、ふとんで寝起きができることも考えられます。
どのような器具が必要か、用具を適切に活用することで状態の維持や改善につながることもあるので、利用目的をもってレンタル・購入することをオススメします。

今回はレンタルや購入するために必要な介護保険のお話を中心にお話しました。
次回はレンタルする際の注意点のお話をしたいと思います。

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中高年からの婚活

50歳の時点で一度も結婚したことがない人の割合を示す「生涯未婚率」が右肩上がりに上昇しています。

2015年度の国の調査では男性23%、女性14%となっており、数字だけ見ると50歳まで結婚しない人は、男性で4人に1人、女性は7人に1人という高い割合になっています。

一方で結婚暦のない50代以上が伴侶を求め、婚活に乗り出すケースも増えています。

最近では作家の阿川佐和子さんや、女優の桃井かおりさんが60歳を超えて初婚を迎えたことで話題になりました。

今回はそんな「シニア初婚」が広がる背景を掘り下げていきたいと思います。

50代からの伴侶探し

中高年向け結婚情報サービス「茜会」で知り合い、3週間で入籍するスピード婚に
至ったのはAさん(53)とBさん(48)夫妻です。

技師のAさんの仕事にBさんが興味を持ったことがきっかけで、話が盛り上がったそうです。

職場に女性が少なく縁がないまま50歳を過ぎていたAさんも、神経症に苦しみ人前に出るのが苦手だったBさんも初婚同士。

このまま一生独身かと不安に襲われていたそうですが、伴侶を見つけた今では気持ちが落ち着き、仕事もプライベートも前向きに頑張れるようになったと話します。

子どもを生み育て、家庭を築くことが目的ではないシニアの婚活ですが、中高年向け婚活支援サービス「パートナーエージェント」が50~69歳の独身の男女2000人を対象に行たインターネット調査で、中高年がパートナーを求める理由が見えてきました。

「安心・信頼できるパートナーが欲しい」が67%と最も多く、「人生を充実させたい」「一人では寂しい」が続いています。

つまりシニア世代の婚活は、老後を共に過ごすパートナー探しがメインになっています。

平均寿命が延びたことで、シニア世代の「残りの人生」は長くなりました。
その期間を不安なく楽しみ、充実させていきたいという思いが、シニア初婚が広がりを見せる背景にあるようです。

「生涯未婚率」上昇の原因


50歳まで一度も結婚したことがない割合を示す「生涯未婚率」。
2035年には男性28.95%、女性19.15%まで上昇すると予測されています。

独身を続けてきた理由は人それぞれですが、中でも多いのが老親の介護です。

2年前に茜会で知り合った女性(61)と結婚した、さいたま市在住の男性Cさん(65)は26年間、自宅で病気の母を介護しながら仕事を続けていましたが、その多忙さから結婚を考える余裕もなかったと話します。

8年前に母が他界し、仕事をやめたのをきっかけに婚活を始めました。

東京都の会社員Dさん(58)は、40歳の頃同居する親が相次いで認知症になり、10年以上仕事と介護に追われました。

その間交際した女性はいましたが、親の介護が障害となり結婚までには至りませんでした。

その後両親が他界したMさんは婚活を開始。
52歳の初婚の女性と結婚しました。
親の介護に関する問題は、ひと昔前なら結婚後10年、20年してから夫婦二人で悩む問題でした。
しかし晩婚化が進む現代では、結婚前に1人で抱え込まなければいけないケースが増えています。

それが結婚への足かせになることは少なくなく、生涯未婚率の上昇の原因にもなっているのです。

また理想と現実とのギャップに悩み、結婚までたどり着けないというケースも多いでしょう。

初婚の場合、結婚への憧れが強いせいか年齢や収入、さらには容姿などに厳しい条件を
求める傾向がありますが、理想を追求しすぎると「相手に巡り会えない」と専門家は注意を促します。

シニアの結婚、そのメリット


家族の反対や、介護に相続。さらには今まで培ってきた生活習慣や考え方の違いなど…。
シニアの結婚は若い世代に比べ何かとハードルが多いかもしれません。

しかし若いカップルにはないプラス面がたくさんあるのも事実です。
ここからはシニア世代になって伴侶を得ることのメリットをまとめていきます。

シニア婚がもたらす、豊かな老後


生涯未婚率が上昇していることは「一生結婚しない人が増えている」と捉われがちですが、実際にはシニアの婚活熱は高まっています。

とはいえ、夫婦をつなぎとめる「子ども」というかすがいを持たない前提の夫婦関係を
築いていくことになるシニア婚。
お互いを信頼できる強い絆がないと難しいのも現実です。

しかし、それさえクリアできる素晴らしい相手に巡り合うことができれば、人生第二のステージを豊かに、そして安心して過ごしていけるのではないでしょうか。

これまで中高年から婚活を始めることに、ためらいや気恥ずかしさを感じる人は少なくありませんでしたが、人生100年時代を迎えた今、「老後」を強く意識し共に歩んでいけるパートナーを望むことは、ごく自然なことになっているのです。

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【終活】相続人のいない高齢者らの遺産

高齢者の孤独化などを背景に、身寄りのない人が亡くなった後に残した現金を市町村が預かる「遺留金」が増えてきています。
今回はその「遺留金」についてお話いたします。

■「遺留金」の処理

身寄りのない人が亡くなると、市町村は墓地埋葬法(https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/seikatsu-eisei15/)などに基づき葬儀を行います。

その費用は本人の所持金から差し引き、残高があれば相続人に引き継がれますが、手続きが円滑に進むことは少ないようです。
戸籍を辿り親族関係を調べるだけで数ヶ月かかり、たとえ連絡が取れたとしても対応を拒まれることもあります。

「遺留金」は相続人がいなかったり相続を放棄した場合、市町村が民法に基づき家庭裁判所に相続財産管理人の選任を申し立て、相続財産管理人となった弁護士が国庫に遺留金を収める仕組みがあります。
この相続財産管理人になってもらう費用として弁護士に30万〜50万円程度かかり、本人の遺留金から支払われます。
しかし遺留金がこれより少なければ残りの費用は自治体側の持ち出しとなります。
「少額の遺産処理に公金を使うことは市民の理解が得られない」として相続財産管理人の申し立てを見送るケースも多いいようです。
こうして見送られた少額の遺留金は自治体の「遺留金管理口座」に塩漬けになり、宙に浮いた状態となります。

■「遺留金」は10億円

では現在どれぐらいの遺留金が各自治体に保管されているのでしょうか?

自治体が保管せざるを得なくなった遺留金は20政令都市の合計で約10億7000万円
最も多い大阪市は2017年3月末時点で約7億2000万円。
その中でも生活保護受給者が残したお金が多いようです。
現金のみを計上している自治体もあるため、銀行の預金などを含めると引き取り手のない遺産はさらに膨らむと見られています。
65歳以上の単身世帯が600万人近くに上る中、自治体はこうした宙に浮いた遺留金の活用策を示してほしいと国に法整備を求めています。

■「遺留金」の有効活用

こうした多額の遺留金について国はどう考えているのでしょうか。
民法には第三者が個人の財産などを管理する際の手続きを定めた「事務管理」の規定があります。
法務省は「遺留金の保管は事務管理を自治体が担っていると言え、法令上の問題はない」としています。
しかし、指定都市市長会は2017年7月に遺留金の活用法について遺留金を国ではなく地方自治体に帰属させるよう求めていましたが、民法の「相続人がいない財産は国庫に帰属する」という規定のため条例への盛り込みを断念しました。

そこで神戸市は、法律に反しない範囲で遺留金を活用しようと、身寄りのない高齢者の相続人を捜すための調査費などを本人の遺留金から差し引けるようにする、全国で初の条例案を2018年2月の市議会に提出し、同年4月に条例が施行されました。
施行された条例は「遺留金を歳入歳出外現金として保管する」と定め、相続人を捜すための調査費や人件費を本人の遺留金から支出できるようにしました。
(※歳入歳出外現金とは、地方公共団体が保管する当該地方公共団体以外の公法人の所有に属する現金及び私法人又は個人の所有に属する現金をいいます。)
しかし、条例が制定されても遺留金が私有財産という位置付けには変わりありません。
使途が限定されている限り、抜本的な問題の解決には遠いようです。

こうした宙に浮いた遺留金を、高齢者の福祉施策の財源とするなど有効に活用できれば、相続人のいない方たちが残した遺産も役立てられ、本人たちも喜ぶのではないでしょうか。

遺留金は国庫に収める手続きにも費用がかかります。
身寄りがない場合でも、遺産を保持している場合なら遺言状など自分の意思表示をするものが必要だと思います。
ご自身のもしもの時、できれば誰にも迷惑をかけることなく最後を迎えたいものです。
遺言状とまではいかなくてもエンディングノートの制作などリガーズサービスをご利用いただければ、今後のお役に立てます。
相続人がいなくても、ご自身のための終活をオススメいたします。

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【終活】拡大するペット保険市場

飼い犬や飼い猫の治療費を保証するペット保険市場が拡大しています。

100%飼い主の自己負担になってしまうペットの医療費は、どうしても高額になりがちです。
さらにペットはいまや子どもの数より多く、医療の高度化が進んでいます。

当然お金もかかりやすくなっているので、ペット保険への加入は十分な治療を受けさせるために必要であると考える人が増えているようです。

仕事を引退したり、子どもが独立してからペットを飼うシニアが増えていますが、ペットの体調不良やトラブルは飼い主を選ばず突然やってきます。

そこで今回は、手軽かつ手厚い支援で「家族の一員」を守るペット保険について紹介していきたいと思います。

●診療費を抑え、十分な治療を

コンピューター断層撮影装置(CT)で椎間板ヘルニアを見つけ、水中療法で2ヶ月間リハビリしたのは、名古屋市の主婦Aさん(67)………ではなく、愛犬のゴールデンレトリーバーの話です。

「高度な医療と保険がなければ、この子の命と家計は危なかった」とAさんは話します。
ペット保険は、動物病院にて通院・入院・手術などの診療を受けた場合の費用を補償するものです。

病院で専用の保険証を提示し窓口負担を軽くしたり、後日に請求できたりするその仕組みは人間の健康保険や医療保険と大差がありません。

ペットフード協会によると、現在ペットの犬と猫は国内に約1900万匹。
15歳未満の子どもの数は約1600万人なので、日本では子どもの数よりペットの数の方が
圧倒的に多い
のが現状です。

飼い主のペットに対する健康意識が高まっていることや、フードや医療が進歩したことで、人の世界と同様にペットも長寿命化と高齢化が進んでいます。

平均寿命は犬で14.36歳、猫は15.04歳と人間の70歳以上に相当するほど伸びました。
しかし、年齢を重ねれば重ねるほど、身体のトラブルは増えていきます。

CTやMRIの導入など、ペットの医療は年々高度化しており、病気が治りやすくなる一方で、その医療費は想像以上に高額になるケースが多くなっています。

そのため、もしもの事態に備えてペット保険に加入する人が増えているのです。

●続々登場、ペット保険の新サービス

東京海上日動火災保険はベンチャー企業と提携し、行方が分からなくなった猫向けに新保険の販売を始めました。

あらかじめ猫に発信機付きの首輪「ねこもに」をつけ、スマートフォンのアプリと連動させます。

飼い猫の位置が地図上に表示され、スマホと猫の距離が75メートルまでならアプリで猫の居場所を確認できますが、それ以上離れると、アプリから猫の位置情報が消えます。

迷い猫はペット専門の捜索会社に依頼すれば3日間で5万円程度かかりますが、保険加入者はこの捜索費用の補償も受られるしくみです。

犬に比べて気ままな性格な猫の迷子は、犬の5倍以上発生しているといわれ、自力で探すことが難しい高齢者などにニーズがあるとみられています。

スマホ活用を含めた利便性向上策は、もはや保険商品の開発に欠かせぬ要素になっています。

業界最大手のアニコム損害保険は、無料通話アプリ「LINE」での保険金請求サービスを開始しました。

申請にかかる時間は3分ほどで、診療明細の郵送は不要です。
診察時の明細書をスマホで撮影してLINE上に添付、病名や診察日、診察代金を入力するだけで請求が終わります。

また、保険の手続きだけでなくLINEを使った契約者向けサービスとして、獣医師に直接LINEで相談できる「どうぶつホットライン」も開始しており、リリース後、約1年で獣医師への相談件数は4800件以上にものぼっています。

●残されたペットのため「後を託す」サービス

病気や怪我での入院や高齢者施設への入居、さらにはペットより先に死亡してしまったら…。
高齢になってペットを飼うと、このような心配が少なからず湧いてきます。

実際、高齢化でやむを得ずペットを手放すケースは少なくありません。
全国犬猫飼育実態調査によると、犬猫の年代別飼育率は50代が最多で60代が続きますが、飼育放棄する人の年代は60代以上が56.3%と半数以上を占めています。

さらには高齢化や病気、死亡などでペットを手放す割合は26.3%と、飼育放棄の理由で一番多くなっているのが実情です。

高齢の飼い主にトラブルがあった場合、急に新たな飼い主を見つけるのは難しく、行き場のないペットが増え続けています。

高齢になってペットを飼う場合、面倒を見られなくなったときどうするのか、対応策を考えておく必要があるのです。

アスモ少額短期保険株式会社が取り扱う「ペットのお守り」は、その手段のひとつとして
注目されています。

例えば飼い主が死亡した場合、ペットを託せる身内などへ最高300万円の死亡保険金が支払われるほか、重度障害状態になった場合も、最高300万円の保険金が補償されるという内容です。

身体上の理由などで飼育が困難になった場合でも、老犬ホーム等への入居費用として充てることができるのです。

将来の不安を減らし、年齢を重ねても家族同然のペットと安心して暮らすためにこのような保険を検討することも、シニアのペットライフには必要なのかもしれません。

●最後まで、責任ある飼育をするために

ペット保険は新規参入が相次ぎ、商品の多様化が進んでいます。

ペットを家族同然に考える飼い主が増え、同時に医療費の負担が大きくなっているのが
要因です。

愛するペットと1日でも長く一緒にいるには、体力も経済力も必要になってきます。
そのため、ペットや自分のもしもの事態に備えることは至極当たり前の時代になっているのかもしれません。

また、高齢者にとってペットは癒しを与えてくれる家族のような存在にもなり得ますが、体力や年齢を考えると、とても最後まで世話ができない…と飼うのを諦める人も多いでしょう。

しかし、このようなペット保険を活用することで、そうした心配を減らすこともできるようになりました。

高齢者がペットと暮らすことで、そのこと自体が健康維持につながったり、散歩やペットの話題を通して家族やご近所とのコミュニケーションをとるきっかけになったりと、その効用は非常に大きいです。

もしあなたがいなくなっても、かわいいペットが困らないよう、リガーズサービスのエンディングノートにペットの将来について書き留めておくことをおすすめします。

さらに、今回紹介した保険のように、万が一のときの後ろ盾をきちんと準備し責任ある飼育をする覚悟ができているのなら、高齢者のペットライフは精神的にも身体的にも元気の源になるのではないでしょうか。

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【終活】高齢社会対策大網案とは

2018年1月に、政府は高齢者施策の指針となる「高齢社会対策大網案」を見直し、70歳を超えて公的年金を受け取り始める場合は毎月の受給額を上乗せする方向で検討を始めました。
今回は高齢者施策の指針となる「高齢社会対策大網案」と合わせて高齢者の就労についてお話していきます。

■「高齢社会対策大網案」における年金改革

「高齢社会対策大網案」とは、政府が推進すべき基本的、総合的な高齢社会対策の指針として定められるもので、高齢社会対策基本法に基づき政府が作成します。
最初の大網が策定されたのは1996年経済社会情勢の変化に応じて、その5年後の2001年に最初の見直しが行われました。さらにその10年後の2011年に2度目の見直しが行われることが閣議決定され、翌2012年に大網案が策定されました。
「高齢社会対策大網案」は以下の6つの考え方によって準じる形でまとめられています。

●「高齢者」の捉え方に対する国民の意識改革
●老後の安心を確保するための社会保障制度の確立
●高齢者の意欲、能力の活用
●安定的な地域社会の実現(地域コミュニティの再構築)
●安全・安心な生活環境の実現
●「人生90年時代」への備えと世代循環の実現

具体的な内容をみると、基本的施策としては以下の通りです。

●年金の受給開始年齢を70歳以降でもできるようにする
●介護職員の処遇改善を行い、人材を確保
●仕事と介護の両立を可能とする雇用・就業環境を整備
●起業の意欲を持つ高齢者に対して日本政策金融公庫の融資を含む資金調達の支援
●副業・兼業を普及促進
●介護基盤およびサービス付き高齢者向け住宅を整備

主な内容は、年金の受給開始の年齢についての選択肢を追加したり、高齢者の世話をするために離職する介護離職への対策、介護職員の増加を目指すもののようです。

年金の受給開始は原則65歳ですが、60〜70歳の間で選ぶこともできます。
早く受け取り始めるほど毎月の受給額は減り、遅らせると受給額は増えます。
今の増額率は70歳まで遅らせた時の42%が最大となり、それを70歳超までに広げることはライフスタイルに応じた選択肢を広げる意義があります。
ただ、65歳以降に遅らせる人は全体の1.5%とごくわずかです。
なぜこのような低い数値が出たかというと、制度の周知がされていない点や高齢者の雇用環境が整っていないため、70歳超まで広げることができないという点が考えられます。

■高齢者の就労と社会保障制度の結びつき

内閣府が60歳以上の人に何歳まで仕事をしたいか調査をしたところ、70歳以上が「働けるうちはいつまでも」と答えた方が半数以上だったのですが、総務省の昨年12月の労働力調査では、65歳以上の労働力人口比率は23%と少ない数値となりました。
この数値から、働きたくても実際に就労できている高齢者は少ないということがわかります。
そこで政府は年金の見直しと合わせて高齢者の就労促進も打ち出したのです。

見直しされた大網は、【65歳以上を一律に「高齢者」と見る一般的な傾向は現状に照らせばもはや現実的なものではなくなりつつある】と指摘し、超高齢社会を迎え高齢でも健康で働ける人は「支えられる側」から「支える側」に回ってもらう考えで、社会保障制度の転換点となる可能性もあると考えています。
社会保障制度の給付費は年々増加し、国民生活そして日本の財政を圧迫しています。
社会保障給付費は「年金」「医療」「福祉その他」の3つの項目から成り立っており、その負担内訳は全体の59.4%が保険料、そして残りの40.6%が国と地方自治体の負担、すなわち税金でまかなわれています。
社会保障給付費の増額化は、保険料負担増・税負担増として国民に重くのしかかり、この社会保障給付費を下げることに国は力を入れています。

社会保障給付費の推移を見ると1970年では3.5兆円、1990年では47.4兆円、2010年では105.2兆円とここ40年間は急速に増え続けており、将来的にさらに増加していくと予想されています。
社会保障給付費の増大化を抑えるには、「年金」と「医療」のこの2つの給付費をできるだけ抑えることがカギとなり、高齢者の就業率を高めることで社会保障給付費を抑えることができます。

■エイジレス社会を目指して

高齢者の就業率を高めたいと考える背景には様々な理由がありますが、元気な高齢者が長く働ける環境を作ることは働く本人たちにとっても選択肢が広がり有意義なライフスタイルを過ごすことができます。
しかし、「働きたい」ではなく「働かざるを得ない」という高齢者もいることを忘れてはいけません。
内閣府の調査では60歳以上の3人に1人が暮らし向きに心配があると答えています。
実際、生活保護を受ける高齢者世帯は昨年11月で86万6千世帯と過去1年で2万8千世帯増えています。
高齢者世帯は保護を受けている世帯の53%を占め、その比率も年々高まってきています。
ところが政府は生活保護費を今年から一部世帯で段階的に引き下げ、年金も財政安定のため受給額の抑制策をすでに導入し、高齢者が受け取る額が今後徐々に目減りするとみられています。

今回お話した「高齢社会対策大網案」には
「年齢区分による画一化を見直し、全ての年代の人が希望に応じて活躍できるエイジレス社会を目指す」を掲げていますが、支援が削減されては活躍は愚か生活自体に支障をきたすことになります。
超高齢化社会において、これから高齢者に課せられる問題は増えつつあります。
常に正しい知識を得て、自分にあったライフスタイルを見つけることが大切です。

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