【終活】拡大するペット保険市場

飼い犬や飼い猫の治療費を保証するペット保険市場が拡大しています。

100%飼い主の自己負担になってしまうペットの医療費は、どうしても高額になりがちです。
さらにペットはいまや子どもの数より多く、医療の高度化が進んでいます。

当然お金もかかりやすくなっているので、ペット保険への加入は十分な治療を受けさせるために必要であると考える人が増えているようです。

仕事を引退したり、子どもが独立してからペットを飼うシニアが増えていますが、ペットの体調不良やトラブルは飼い主を選ばず突然やってきます。

そこで今回は、手軽かつ手厚い支援で「家族の一員」を守るペット保険について紹介していきたいと思います。

●診療費を抑え、十分な治療を

コンピューター断層撮影装置(CT)で椎間板ヘルニアを見つけ、水中療法で2ヶ月間リハビリしたのは、名古屋市の主婦Aさん(67)………ではなく、愛犬のゴールデンレトリーバーの話です。

「高度な医療と保険がなければ、この子の命と家計は危なかった」とAさんは話します。
ペット保険は、動物病院にて通院・入院・手術などの診療を受けた場合の費用を補償するものです。

病院で専用の保険証を提示し窓口負担を軽くしたり、後日に請求できたりするその仕組みは人間の健康保険や医療保険と大差がありません。

ペットフード協会によると、現在ペットの犬と猫は国内に約1900万匹。
15歳未満の子どもの数は約1600万人なので、日本では子どもの数よりペットの数の方が
圧倒的に多い
のが現状です。

飼い主のペットに対する健康意識が高まっていることや、フードや医療が進歩したことで、人の世界と同様にペットも長寿命化と高齢化が進んでいます。

平均寿命は犬で14.36歳、猫は15.04歳と人間の70歳以上に相当するほど伸びました。
しかし、年齢を重ねれば重ねるほど、身体のトラブルは増えていきます。

CTやMRIの導入など、ペットの医療は年々高度化しており、病気が治りやすくなる一方で、その医療費は想像以上に高額になるケースが多くなっています。

そのため、もしもの事態に備えてペット保険に加入する人が増えているのです。

●続々登場、ペット保険の新サービス

東京海上日動火災保険はベンチャー企業と提携し、行方が分からなくなった猫向けに新保険の販売を始めました。

あらかじめ猫に発信機付きの首輪「ねこもに」をつけ、スマートフォンのアプリと連動させます。

飼い猫の位置が地図上に表示され、スマホと猫の距離が75メートルまでならアプリで猫の居場所を確認できますが、それ以上離れると、アプリから猫の位置情報が消えます。

迷い猫はペット専門の捜索会社に依頼すれば3日間で5万円程度かかりますが、保険加入者はこの捜索費用の補償も受られるしくみです。

犬に比べて気ままな性格な猫の迷子は、犬の5倍以上発生しているといわれ、自力で探すことが難しい高齢者などにニーズがあるとみられています。

スマホ活用を含めた利便性向上策は、もはや保険商品の開発に欠かせぬ要素になっています。

業界最大手のアニコム損害保険は、無料通話アプリ「LINE」での保険金請求サービスを開始しました。

申請にかかる時間は3分ほどで、診療明細の郵送は不要です。
診察時の明細書をスマホで撮影してLINE上に添付、病名や診察日、診察代金を入力するだけで請求が終わります。

また、保険の手続きだけでなくLINEを使った契約者向けサービスとして、獣医師に直接LINEで相談できる「どうぶつホットライン」も開始しており、リリース後、約1年で獣医師への相談件数は4800件以上にものぼっています。

●残されたペットのため「後を託す」サービス

病気や怪我での入院や高齢者施設への入居、さらにはペットより先に死亡してしまったら…。
高齢になってペットを飼うと、このような心配が少なからず湧いてきます。

実際、高齢化でやむを得ずペットを手放すケースは少なくありません。
全国犬猫飼育実態調査によると、犬猫の年代別飼育率は50代が最多で60代が続きますが、飼育放棄する人の年代は60代以上が56.3%と半数以上を占めています。

さらには高齢化や病気、死亡などでペットを手放す割合は26.3%と、飼育放棄の理由で一番多くなっているのが実情です。

高齢の飼い主にトラブルがあった場合、急に新たな飼い主を見つけるのは難しく、行き場のないペットが増え続けています。

高齢になってペットを飼う場合、面倒を見られなくなったときどうするのか、対応策を考えておく必要があるのです。

アスモ少額短期保険株式会社が取り扱う「ペットのお守り」は、その手段のひとつとして
注目されています。

例えば飼い主が死亡した場合、ペットを託せる身内などへ最高300万円の死亡保険金が支払われるほか、重度障害状態になった場合も、最高300万円の保険金が補償されるという内容です。

身体上の理由などで飼育が困難になった場合でも、老犬ホーム等への入居費用として充てることができるのです。

将来の不安を減らし、年齢を重ねても家族同然のペットと安心して暮らすためにこのような保険を検討することも、シニアのペットライフには必要なのかもしれません。

●最後まで、責任ある飼育をするために

ペット保険は新規参入が相次ぎ、商品の多様化が進んでいます。

ペットを家族同然に考える飼い主が増え、同時に医療費の負担が大きくなっているのが
要因です。

愛するペットと1日でも長く一緒にいるには、体力も経済力も必要になってきます。
そのため、ペットや自分のもしもの事態に備えることは至極当たり前の時代になっているのかもしれません。

また、高齢者にとってペットは癒しを与えてくれる家族のような存在にもなり得ますが、体力や年齢を考えると、とても最後まで世話ができない…と飼うのを諦める人も多いでしょう。

しかし、このようなペット保険を活用することで、そうした心配を減らすこともできるようになりました。

高齢者がペットと暮らすことで、そのこと自体が健康維持につながったり、散歩やペットの話題を通して家族やご近所とのコミュニケーションをとるきっかけになったりと、その効用は非常に大きいです。

もしあなたがいなくなっても、かわいいペットが困らないよう、リガーズサービスのエンディングノートにペットの将来について書き留めておくことをおすすめします。

さらに、今回紹介した保険のように、万が一のときの後ろ盾をきちんと準備し責任ある飼育をする覚悟ができているのなら、高齢者のペットライフは精神的にも身体的にも元気の源になるのではないでしょうか。

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リガーズサービスのコラムでは、医療や福利厚生、
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エンディングノートや遺言をつくることだけが終活ではありません。
終活とは成熟した大人がこれからの人生をどのように楽しみ、次の世代に何を託すのかを決める作業です。
何かを決めるということは大変な作業ですが、
それだけにその決断は大切なヒトへのやさしさや愛情になるのではないでしょうか。
リガーズサービスのコラムが、あなたの充実した終活のお役に立てれば幸いです。

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