【終活】「笑いヨガ」で心と体を元気に

新元号「令和」がスタートしました。
新しい時代も、笑顔を絶やさず明るく元気に過ごしていきたいものです。

さて、笑顔といえば「笑いヨガ」という健康法をご存知でしょうか?
子どもから大人まで誰でもでき、笑うことで元気になろうという「笑いヨガ」は、いま全国で広まっています。

ストレス社会といわれる中、社員に向けたレクリエーションや研修メニューに導入する会社も出てきました。

今回はそんな「笑いヨガ」をクローズアップしていきましょう。

■「笑いヨガ」とは?

笑いヨガとは、ユーモアや冗談、コメディなどは全く使わず理由なく笑うというユニークな健康法です。

笑いの体操とヨガの呼吸法を合わせており、1995年にインド人医師のマダン・カタリアさんが考案しました。

本当に笑うだけで健康になれるの?と思う方もいると思いますが、この効果は医学的に立証されています。

大笑いをして身体がポカポカする経験は誰にでもあると思いますが、大笑いは普通呼吸の3倍の空気を摂取することになります。
そのため笑いは体内ジョギングともいわれ、30秒間笑うだけでジョギングなどで得られるような血流量の増加が起こり、爽快な気分になれます。

また笑うことで代謝がよくなり、糖尿病や肥満を予防・改善したり、自律神経の働きを整える効果もあるとされているのです。

■誰でもできる「笑いヨガ」

「ホッホッハハハと笑おうね」という笑い指導者の呼びかけで、最初は照れ臭いのか渋々笑っていた子どもたちが、やがてみんなで手をつなぎ大笑いしながら輪になって走り回る様子が見られたのは、笑いヨガの体験会です。

「スマートフォンの操作ばかりであまり笑わない子なのに、今日はよく笑っていたし、私も心底笑った」と話すのは参加した母親。
指導した専門家は「作り笑いでいい。それが心と身体を元気にする」といいます。

健康効果に注目した企業が、笑いヨガを取り入れるというケースも増えています。
「持ち前の笑顔を取り戻し元気になった」と振り返るのは、保険会社に勤務するAさん(32)。

もともと運動部に所属し、明るい体育会系が売りだったAさんですが、決算期で多忙だった当時、ストレスに押しつぶされそうだったと語ります。

そんな時、会社で開かれた笑いヨガの研修会に参加し元気になったAさんは、笑いの重要性に気づいたと言います。
今では仕事中あえて「アハハハ」と笑う時間を作るようにしているそうです。

笑いヨガに興じるのは、若い世代だけではありません。
高齢者に笑いヨガを楽しんでもらうために、職員50人が笑いヨガの指導資格をもつという介護施設が東京都内にあります。

「いつも無表情の認知症の人が笑ってくれる」と施設理事長は話します。

また、施設のお年寄りだけでなく職員の心の健康にも一役買っています。
介護の仕事は重労働で、利用者になにかあれば叱責も覚悟しなければならないストレスの溜まりやすい職種です。

そのため、この施設では月に一度職員のためのクラブを開き、職員のメンタルケアにも笑いヨガを活用しているそうです。

■笑う門には健康きたる

子どもの頃はいつでも無邪気に笑えていましたが、大人になると笑うタイミングを考えてしまい、笑う機会はどんどん減ってしまいます。

そのため最初は「理由もなく大笑いするなんて…」と抵抗を感じる人がほとんどかもしれません。

しかし、医学的見地から笑顔が生きる力になることが提言されているのは事実です。
「笑う門には健康きたる」だと思って、一度騙されたつもりで大笑いしてみてはいかがでしょうか?

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それだけにその決断は大切なヒトへのやさしさや愛情になるのではないでしょうか。
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【終活】孫リフォームで子世帯支える

子世帯の「近居」がきっかけで、孫のために自宅をリフォームする祖父母世帯が増えています。

バリアフリーリフォームで床の段差をなくし孫が転びにくいようにしたり、リビングを広くして3世代みんなで食事や団らんを楽しめる空間を作るなど、小さな子どもでも快適に過ごせるリフォームの事例が多くなっています。

この「孫のため」のリフォームは、祖父母自身の老後の備えにもつながっています。

■ 年々増える「孫リフォーム」

シニアが定年を契機に夫婦生活を快適にするという目的でリフォームを行うというのはよくある話ですが、近年「孫のため」という事例が増えています。

最近多いのは共働きで家事と育児の負担が大きい妻が、育児を頼みやすい自分の親の近くに住む「近居」。
これをきっかけに祖父母が自分の家をリフォームするというケースが増えています。

群馬県に住むAさん夫妻(60代と70代)は働く娘の育児負担を減らそうと2007年にリフォームしました。

まだ保育園に通う年齢だった孫から目を離さなくてもよいようキッチンを対面式にしたり、居間の段差を取り除いたりなどの改修を行っています。
下の孫が小学生になった現在も、学童保育からの呼び出しなどに対応しているといいます。

長女のBさん(40)は、「仕事を続けられるのは両親のおかげ」と祖父母のサポートをとてもありがたく感じています。

■ 孫リフォームが自身の老後の備えにも…

孫リフォームは祖父母にとってもメリットがあります。

東京都内に住むCさんは、11年7月に小さかった孫二人がおもいっきり遊べるようにと、リビングに和室を増設し1.5倍に広げました。
子どもたちがつまづいて転倒しないように、段差が少ないバリアフリーリフォームです。
孫がストーブの周りで走ったり遊んだりすることも考え、床暖房も導入しました。

その後Cさんは大病を経験。
その時に孫のためにと行っていたリフォームが結果的にCさんの安全につながりました。

段差が少なく床暖房も完備した生活空間は、これから足腰がおぼつかなくなったときの備えになっているとCさんは言います。

■ すべての人に優しい「孫リフォーム」

同じ家に長く住み続けていると、自宅が不便だったり快適でなかったりしても気付きにくいものです。
そして祖父母が快適に過ごせない家は、子どもにとっても過ごしにくい家といえるのではないでしょうか?

「孫リフォーム」は小さな子どもはもちろんですが、高齢者にとっても住みやすい空間を作り出します。

きっかけは「孫のため」かもしれませんが、その先にある老後の備えも兼ねて「孫リフォーム」を検討・実行してみるのも良いかもしれません。

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【終活】医療費抑制の切り札「ジェネリック医薬品」

高齢化や医療技術の高度化で膨らみ続ける日本の医療費。
いまその医療費を抑制する切り札として、ジェネリック医薬品(後発医薬品)の使用促進が重視されています。

政府は2020年末までにジェネリック医薬品の普及率80%以上を達成するという目標を掲げ、数千億円規模での医療費削減を目指しています。

最も使われているのは沖縄県、最低は徳島県ですが、その使用率には実に20ポイントもの開きがあります。
全体では着実にその使用率を上昇させているジェネリック医薬品ですが、都道府県別にみると大きなバラつきがみられるのはなぜでしょう。

そして先発薬の半額からそれ以下で手に入るジェネリック医薬品は、本当に安心して使えるものなのでしょうか?

そこで今回はジェネリック医薬品についての特徴やメリット、地域性などについて考えていこうと思います。

■ジェネリック医薬品とは?

ジェネリック医薬品は新薬と同じ有効成分で作られ、「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」にもとづくいろいろな厳しい基準や規制をクリアした薬のことです。

先発医薬品を開発したメーカーには、その新薬を独占的に販売できる特許期間が20~25年ありますが、その特許が切れたあとに製造・販売されているのがジェネリック医薬品です。

先発医薬品と同じ有効成分を同量含んでおり、同等の効き目があると認められ販売されています。
しかし、先発医薬品の特許が切れたあとに様々なメーカーがゾロゾロとその薬を出したため、ジェネリック医薬品はかつて「ゾロ薬」とも呼ばれていた時期があります。

先発医薬品に比べて薬の値段が5割程度、中にはそれ以上安くなるものもあるため、先発医薬品より劣るイメージがつきまとっていたのです。

例えば花粉症の人に馴染み深い「アレグラ」。
主成分のフェキソフェナジン塩酸塩錠という名称でジェネリック医薬品がたくさん出ています。
アレグラ錠60mgの薬価は65円ですが、ジェネリックなら多くが半額以下。
しかし安くても薬の効能は同じなのです。

その理由は極めて道理にかなっています。

通常先発医薬品の開発研究には、約9年~17年程度の長い歳月と、数百億円から数千億円もの莫大な時間とコストがかかっています。

この投資費用が薬の値段に反映されているのですが、ジェネリック医薬品の場合すでに有効性や安全性について先発医薬品で確認されていることから開発期間やコストが大幅に抑えられるのです。
結果的に薬価は先発医薬品の半額か、中にはそれ以下に設定することができます。

ジェネリック医薬品に対して「安くて本当に効き目はあるのか」「安全性は大丈夫なのか」という不安の声が聞かれることもありますが、決して先発医薬品に劣っているわけではないのです。

■地域差の大きいジェネリック医薬品使用率

全国の都道府県で使用率トップを走るのは沖縄県で、2017年3月末で79.9%と全国平均の68.6%を大きく上回ります。

その背景には経済的な事情が見えます。
沖縄県民の一人当たりの所得は2014年度で213万円と全国で最も低くなっており、所得対比でその医療費負担が県民に重くのしかかっていました。

そのため自治体や医療機関、調剤薬局などが、先発薬の半額ほどで済むジェネリック医薬品の普及に地域全体で取り組んできたのです。
しかし理由はほかにもあります。

それは米国統治時代の名残です。
日本の医療保険制度では、かかった医療費の1~3割を病院の窓口で支払います。
ですが当時の沖縄では医療費全額を患者が立て替え、後で自己負担分以外の費用を還付してもらう方式をとっていたため、立て替えとはいえ、大きな出費は嫌われたのです。

一方、全国でジェネリック医薬品の使用率が一番低いのは徳島県です。
2016年度末、全国で唯一その使用率が6割を切りました。

大手調剤薬局が他の地域に比べて少なく、県内展開の小規模店が多いことが要因です。
全国健康保険協会徳島支部によると、県内の大学病院前薬局はジェネリック医薬品の調剤率が3~4割程度でしたが、全国展開の薬局では8割を超えていました。

小規模な薬局では次々と登場するジェネリック医薬品の在庫を十分揃えることが難しいのです。

東京23区では最高の足立区が68.4%なのに対し、最低の新宿区は55.4%です。
一人当たりの所得は足立区は23区中で最低ですが、新宿区も8位と中間でした。

このことから所得が使用率の差の原因とも言い切れません。
それではこの「ばらつき」の要因は何なのでしょう?

答えは人口構成にありました。
国民健康保険では外国人留学生が多いことも影響し、新宿区は加入者を占める20~29歳の割合が約22%で、全国平均の約3倍と高くなっています。

一方、60~69歳の割合は18%と全国平均より14ポイントも低いのです。
厚生労働省によれば一人当たりの医療費は15~44歳は年間12万円ですが、70歳以上は84万円。

若者の多い新宿区の一人当たりの医療費は23区中で一番低く、医療費負担の軽い自治体ではジェネリック医薬品の使用を促すメリットが小さかったというのが、新宿区で使用率が下がった原因と考えられています。

使用率を上げることで健康面でも経済面でも豊かになれる人を増やし、厳しい保険財政を救う可能性も秘めているジェネリック医薬品。

普及率はまだあまり高くありませんが、特徴やメリットをよく理解した上で活用していくことは、個人はもちろん国レベルで考えても有益な選択肢の一つといえるでしょう。

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【終活】速歩で健康づくり

ウォーキングは誰もがお金をかけずに始められる簡単な運動の代表です。

中でも、大股で普段より早く足を動かす「速歩」は、通勤や買い物、散歩の際などに手軽にできる健康法です。

「マラソンやジョギングは体力的に自信がない」「運動する時間がない」という人でも無理せず自分のペースで行えます。
また最近の研究で、速歩には足腰の筋力を維持・強化するだけではなく、認知症の予防にも効果がみられることが分かってきました。

普段通りの歩き方に少しだけ負荷をかけることで、効果的に身体や脳を鍛えることができる速歩。

今回は、速歩に適した歩き方とそのメリットについて紹介していきたいと思います。

■ウォーキングで健康維持

年齢を重ねるにつれて、筋肉や体力が低下していくのは仕方がないことです。
何も対策をしなければその衰えを予防することはできません。

そのため簡単に始められてお金もかからないウォーキングはシニアの趣味の代表格にもなっており、年齢別では70歳代が70%以上実施している人気の高い運動です。

体力づくりや健康管理、ストレス発散など取り組む理由はさまざまですが、手軽さに反比例してその効果は絶大です。

なぜならウォーキングは足を使うだけではなく、身体中の筋肉を総動員して行う全身運動だからです。
それでは、ウォーキングには具体的にどのような効果が期待できるのでしょうか?

■より効果的なウォーキング「速歩」

ウォーキングが健康増進に効果的であることを紹介しましたが、ここからはさらに効率の良い筋力アップにつながる「速歩」を紹介していきます。

速歩とは普段より足を早く動かすことで、普通の歩き方よりも少しだけ身体にかかる負荷を増やす健康法です。

この速歩で重要になってくるのは歩調(テンポ)をあげることではなく歩幅を広くすることだけなので、歩き方の工夫次第で多くの人がすぐに始められる効率的なトレーニング方法になっています。

中高年になると筋肉の衰えに加えて脳機能が歩幅に影響してきます。
専門家によると「横断歩道の白線をまたぐイメージであるくのが理想」とのことで、その歩幅の目標は65センチです。

体格や運動能力などの点で白線を超えるのが難しいと感じる人は、白線は一つの目安と考えても構いません。
ポイントとなるのは姿勢です。

(1)肘は自然に曲げて、腕を後ろに大きく、前は小さく振る
(2)膝を伸ばしてかかとから着地する
(3)おしりの筋肉を持ち上げて背筋を伸ばす

の3点と歩幅が揃えば歩く速度は自然に早くなり、普通のウォーキングに比べて足腰の筋肉が鍛えられます。
さらに視線はなるべく前に保ち、へその下に力を入れましょう。
手をあてて筋肉が硬くなっていればきれいな歩き方になっています。

反対に悪い歩き方は「猫背で視線を下に落とすトボトボ歩き」です。
ビジネス街でよく見かける帰宅途中の疲れた会社員の姿をイメージすると分かりやすいかもしれません。

■大きな歩幅は認知症予防にも

健康寿命を延ばす方法が最近の研究で次々と明らかになってきています。
その中の一つが「歩行の状態が将来の認知症の発症リスクと関連する」というものです。

東京都健康長寿医療センターが高齢者666人を対象に歩行状態を4年間かけて追跡調査したところ、歩幅を「広い」「普通」「狭い」の3グループに分けて調査した結果、「狭い」グループは「広い」に比べて認知機能が低下するリスクが3.39倍も高いことがわかったのです。

女性に限ればそのリスクは5.76倍にも高まります。
その一方、歩くテンポは、「低い」(遅い)は「高い」(速い)に比べて1.01倍と、低下リスクにほとんど差がありませんでした。

 

なぜ足腰の機能が認知症と関連するのでしょうか?

一見単純そうに見える「歩く」という動作ですが、これには目や足から伝わる情報を瞬時に処理し、次の一歩を踏み出すよう筋肉にシグナルを出すという複雑な処理が行われています。

しかし、認知症になると脳の前頭葉や運動野が萎縮していき、足を前に出そうとするシグナルが脳から筋肉にうまく伝わらなくなるので、自然と歩幅が小さくなります。

そのため、歩幅の狭さは将来的に認知症を発症するリスクが高まっているシグナルだといわれているのです。

日頃から意識して歩幅を広くし、脳への刺激を与えることが認知症予防につながるということになります。

 

■無理のない範囲で楽しみながら歩きましょう

歩幅を広くした速歩は、慣れるまでは大変かもしれません。
最初はゆっくりでいいので歩幅を広くすることに意識を傾けて歩くのが良いでしょう。

ただし無理は禁物です。
運動のしすぎは逆に免疫力を低下させ病気になりやすくなりますし、強すぎる運動は活性酸素を増やし、身体の老化を進めるといわれます。

正しい姿勢で自分の身体と相談しながら継続して歩くことが大切ですが、他にもウォーキング仲間を作って交流を楽しみながら歩くのも長く続けるコツです。

お金も道具も必要がなく、いつでも始められるウォーキング。
足腰の衰えを予防し健康寿命を延ばすため、さっそく明日から試してみてはいかがでしょうか?

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【終活】危険な高齢者の閉じこもり

足腰の衰えや、他人との接触などといった活動の機会や意欲の減少が原因で外出をせず、1日中家で過ごす「閉じこもり」の高齢者が増えています。

放置すれば寝たきりや要介護状態を招く恐れがあり高齢者の健康に悪影響をもたらしますが、そのリスクを認識している人は当事者も含め多くないのではないでしょうか?

外出頻度が少なくなるのは高齢者の生活様式とも言えるのですが、それが原因で見過ごされがちな高齢者の閉じこもり。
いつまでも明るく健康に過ごすためには、人と話をしたりメリハリのつく生活に外出はかかせません。

それでは、閉じこもり気味な高齢者に外出を促すにはどうすれば良いのでしょうか?
今回は自治体の取り組み等を基に、その対処法を探っていきたいと思います。

■閉じこもりとは?

「閉じこもり」とは、1日のほとんどを家で過ごし、週に1回も外出しないことをいいます。
行動範囲が家の中か庭に限られ、めったに家の外には出ない状態です。

閉じこもりに陥ると、外出や対人接触といった活動の機会や意欲を減少させ、生活機能や能力を下げてしまいます。
やがて起きられなくなり、寝たきりや要介護状態にまで陥ってしまうリスクもはらんでいるのです。

閉じこもりの原因はさまざまありますが、大きく分けて3つの要因に分けられます。

一つは骨折や膝痛、病気の後遺症などで身体機能が低下するといった身体的要因。
もう一つが心理的要因で、転倒に対する恐怖心や配偶者を亡くした喪失感などで外出意欲を失います。
三つ目が社会・環境要因で、近所付き合いがないことや、家の周りに坂が多いなど外出意欲を消極的にさせる環境を指します。

閉じこもりが続くと活動量が少なくなるため、心身の機能が低下し要介護状態に繋がりやすくなるのはもちろん、死亡リスクを高める要因にもなります。

東京都健康長寿センターが2018年に発表した調査によると、閉じこもっていない高齢者に比べ、閉じこもり傾向がある高齢者の方が死亡率が高いことが分かっています。

調査は2008年から14年にかけ、埼玉県和光市の65歳以上の健康な高齢者(08年当時)1023人を追跡して行われました。

2~3日に1回しか外出しない「閉じこもり傾向」と週に1回も他人と話さない「社会的孤立」に分け、死亡率を比較しました。

その結果、両方に当てはまるグループの高齢者は、両方に当てはまらない人のグループに比べると2.2倍の死亡率となり、さらに片方だけ当てはまる人のグループよりも明らかに死亡率が高くなるということが判明しました。

閉じこもり傾向は完全に閉じこもりの前段階といえます。

調査を担当した研究員は「外出しないよりはした方がいいが、外出先でどうかかわるかも重要。できるだけ人と話すなど、質の高い外出を心がけるべき」と指摘しています。

高齢者の健康維持には、社会とのつながりをキープし、他人との関わりをもつことがとても大切なのです。

■買い物・散歩を支援する自治体も

山形県天童市が2018年10月から始めた「ショッピングリハビリ事業」は、買い物をきっかけに高齢者を外出に促す新しいサービスです。

11月下旬、通所介護事業所の車で送迎された70~90代の高齢者5人が、近所のスーパーに買い物に訪れました。

介護事業所の職員も付き添っているので安心して買い物を楽しむことができ、店員との会話で孤独感も和らぎます。

Aさん(88)は1時間の散策時間で必要な食料や好きな果物を買い込みました。
「送迎があるから楽。いい気分転換になる」と満足げです。

息子に説得されて9月に運転免許を返納したばかりのBさん(88)は「車がないと買い物にも苦労するので、非常にありがたい」と話します。

この買い物サービスの対象は介護保険で要支援とされた高齢者で、9つの介護事業所と4つの商業施設から協力を得ています。
利用料は月1,410円で、天童市では15人が利用しています。

東京都板橋区の認知症高齢者等外出支援サービス事業「ごいっしょサービス」は、週に1回程度、認知症の高齢者宅にボランティアを派遣し、散歩の付き添いや話相手になってもらうというサービスです。
高齢者の外出機会を増やし、家族の休息時間を確保するのが目的です。

Cさん(56)は週1回、91歳の母親のためにこのサービスを利用します。
普段母親は自室で寝ていることが多いと言いますが、「利用を始めてから生活にメリハリがつくようになり、表情も明るくなった」と効果を認めています。

閉じこもりは病気ではないものの、さまざまな要因が絡み合っているため一筋縄ではいかない部分もあります。

しかし、寝たきりや要介護状態を引き起こす閉じこもりは、見方を変えれば最低でも週に1回外に連れ出せば悪循環から逃れられるともいえます。

今後は天童市や板橋区で実施されているようなサービスがもっと多くの自治体に広がり、サポートを必要とする人々に対して積極的な支援が十分に浸透していくことが望まれます。

■「閉じこもり」の危険性を理解する

寝たきりや要介護状態を未然に防ぐためには、閉じこもりに潜む危険性を身体・心理・社会環境の側面から総合的に理解することが大切です。

若いころより活動量が減る高齢者のライフスタイルの延長にあるのが「閉じこもり」なので、わざわざ医療機関に出向いたり地域の窓口に相談する人はいないでしょう。

「家でおとなしくしてくれて安心」と思う家族も多く、本人も含め閉じこもりのリスクを認識していない人が多いのが実情です。

しかし、さまざまな弊害を引き起こすだけでなく、死亡率まで高めてしまうのが閉じこもりです。

週に1度外出するだけでも閉じこもりの悪循環から脱出できます。

寝たきりや要介護のリスクを低減するためにも、ぜひ積極的に外に出て行き、人との交流を楽しんでいただければと思います。

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【終活】適正飲酒でいつまでもおいしいお酒を

お酒を飲む65歳以上の男性の半数、女性の4分の1が健康を保つための「節度ある飲酒量」を超えてアルコールを摂取しています。

高齢になるとアルコールの影響を受けやすくなるため、シニアがお酒を楽しむためには節度ある飲酒がポイントになってきますが、アルコールの適正量が十分に知られていないことや、高齢者ならではのさまざまな原因がきっかけで、体に負担をかけながら多量飲酒を続けてしまう人は思っているよりも多いようです。

いつまでもお酒を楽しむためには、体力に応じた飲み方が大切になってきます。
今回は多量飲酒による危険性と、お酒も人生も長く楽しむための、上手なお酒の飲み方について考えていこうと思います。

■高齢者の多量飲酒とそのリスク

アルコールの体への影響は、年齢とともに顕著になっていきます。
高齢者は若年者に比べると体内の水分量の割合が低く、同じ量のアルコールを摂取した場合、アルコールの血中濃度が増加しやすいためです。

また、年齢とともに増加する中枢神経のアルコール感受性は、アルコールの鎮静作用や運動系への作用を強くします。
そのため高齢者は比較的少量の飲酒であっても、酩酊や転倒などの問題を起こしやすくなるのです。

しかし、お酒を飲む65歳以上の男性の半数、女性の4分の1が適正飲酒量の目安とされる「1日当たり日本酒1合」以上のアルコールを摂取していることが、厚生労働省の調査で分かりました。

高齢になると定年退職や配偶者の死など、ライフスタイルの変化や孤独感から心境に変化が生まれます。

その結果、今までより飲酒量が増えたり、昼間から一人で飲んだりなど、お酒との付き合い方がうまくいかなくなる高齢者は少なくありません。

特に独居の男性の場合、話相手もなくお酒以外の楽しみがない、身体を壊しても心配してくれる人がいない…という状況になってしまうと飲酒量が増えてしまうリスクは大きいでしょう。

また、高齢になると認知機能が低下し、自分がどのくらい飲んだのか把握できなくなるなど、飲酒の抑制がきかなくなり、気がつけばアルコール依存症になっていた…という悲しいケースもみられるのです。

国内で初めて「減酒外来」を開設した国立病院機構久里浜医療センターが行った調査によると、同センターにアルコール依存症の治療で受診する65歳以上の割合は2002年で15%だったのに対し、2012年には24%にまで上昇したことが分かりました。

高齢化が進む日本では高齢世代でのアルコール依存症が増加しており、懸念される社会問題の一つになっています。

そしてこのアルコール依存症、実は認知症を引き起こすリスクも高めてしまいます。

同センターが行った調査によると、アルコール依存症者では50代で軽度認知機能障害、60代では認知症の初期状態が認められました。

これは認知症の発症を10年も早めていることを示しており、アルコールの大量飲酒と認知症の関連性をはっきり表したものといえます。

「酒は百薬の長」と言われますが、歯止めがきかなくなったお酒にもはや「百薬の長」の意味合いはないのです。

■節度ある飲酒量とは?

月に1日以上飲酒する高齢者は約48,000人で、男性の56.4%、女性の24.9%が適正量以上を飲んでいることを上の項で紹介しました。

このうち節酒を意識していると答えた人の1日の飲酒量は、1~3合が42%、3合以上が2%と、適正量があまり理解されていませんでした。

健康づくりの目標を定めた厚労省の「健康日本21」は、「節度ある飲酒量」として、1日のアルコール量を20グラム程度としています。
これは日本酒なら1合、ビールなら500ミリリットル缶1本程度で、このくらいの量であれば程よくお酒を楽しめるとしています。

ただし明確な基準はなく、アルコール処理能力の個人差もあるので一概にいうことはできません。
一般に少量の飲酒で顔が赤くなる人や高齢者、女性はこの基準より飲酒量を減らすべきだとされています。

■適正飲酒で楽しいお酒を

「適度な飲酒」であれば、友人知人とのコミュニケーションの機会が増加したり、健康維持にも一役買ってくれるお酒。

しかし「多量飲酒」になってしまうと、健康や人間関係にも良くない影響を及ぼすことは明白です。

一般的には年齢を重ねるとアルコール代謝機能が低下し酒量も減少していくものですが、中には機能が低下しているのに気づかず、若い頃からの酒量で飲み続けている人がいます。

しかしこの状態を続けていると臓器に障害を起こしやすくなり、健康を損なってしまうリスクは増加します。

シニアになっても好きなお酒を長く楽しむためには、自分の年齢や体力に応じた飲み方を知り、適量を守って飲むことが大切です。

「自分はアルコールに強いから大丈夫」と過信せず、適量を守ってお酒と長く楽しく付き合っていただけたらと思います。

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【終活】シニアのへそくり事情

妻は「へそくり」しっかり確保…。みなさん、へそくりはお持ちでしょうか?

あおぞら銀行が2018年に行ったアンケート調査によればシニア世代の約43%が家族が知らない自分だけのお金、つまり「へそくり」を持っているとのことです。

男女別で見ると男性が63万円だったのに対して、女性は約1.5倍の96万円と大きな差が出ました。

妻が家計を管理してきた世代の特徴が浮かび上がったともいえますが、そこから女性ならではの将来への備えも見えてきます。

今回はそんなシニアの「へそくり事情」について掘り下げていこうと思います。

■日本の貯蓄・へそくり文化について

家族に内緒で貯めている人も少なくないへそくり。
タンスに隠す場合も多く「タンス貯金」などとも呼ばれていますが、なんとこのタンス貯金、日本全体で44兆円もあると言われています。

すべてが「へそくり」というわけではありませんが、なぜ使わずに隠し持つという文化が生まれたのでしょうか?
そこには3つの理由が挙げられます。

一つ目は戦後生まれの団塊の世代にポイントがあります。
この世代は「サラリーマン」という職業を歴史上初めて確立した世代で、30代半ばまでは子どもの教育費や住宅費などの出費に四苦八苦し、40代以降はひたすら貯金に邁進。
そして現役時代に積み立てた貯金を、引退後に取り崩すというライフスタイルをつくりだしました。

二つ目は老後の暮らしのためです。
戦前の貯蓄率が低かったのは、老後は子どもに面倒をみてもらう暗黙の了解があったからですが、経済成長する中で、そうした老後の世話の仕組みが少しずつ崩壊。
「自分の老後は自分で」という流れになりコツコツ貯金をしたり、いざというときの備えとしてへそくりしたりする行動が広まりました。

三つ目は日本の給与体系に関係します。
ボーナスなしの月収30万円で年間360万円を受け取るケースと、月収は20万円ですがボーナスを年間120万円支給されるケースで比べると、圧倒的に後者の方がお金を貯めやすいでしょう。

消費行動の点からみて、人は受け取った給与をきれいに使い切る生活設計を立ててしまいがちです。
その点、ボーナスが支給される日本の給与体系は貯蓄向きであるといえる
のです。

■女性のへそくりは なぜ多い?

あおぞら銀行が55~74歳の男女を対象にインターネット調査を実施した結果、シニア女性のへそくりは男性の約1.5倍にあたる96万円にもなっています。

夫はお小遣いがある家庭がほとんどですが、主婦が毎月お小遣いをもらっているということはあまり耳にしません。
それでは女性はどのようにして男性の1.5倍ものへそくりを貯めているのでしょうか?

家族にばれるほどへそくりしていては家計は破綻してしまうので、ほとんどの人はコツコツ地道に貯めている人が多いようです。

その多くは「買ったつもり」や「節約」といった少しずつの我慢の積み重ねなので、時間と根気が必要です。
「ちりも積もれば山となる」を体現しているのが女性のへそくりとも言えます。

さて、女性がへそくりを貯めている理由ですが「男性より長生きするリスクへの備え」や「自分の楽しみのため」、他にも「子どもや孫・自分の両親に使うため」などが挙げられます。

女性の方が平均寿命が長いことで、一人残されたあとに備える意識が男性より高いのは当然かもしれません。

また、夫に留守を頼んで気兼ねなく友人たちと旅行やランチに出かけるには、やはりへそくりがあると心強いです。

他にも自分の両親を旅行に連れて行くなどの親孝行にも使いたいでしょうし、巣立った子どもに食事をごちそうしたりお小遣いを持たせたりしたいとも思います。

自由に使えるお金の他にも、いざ何か不測の事態があったときの予備費という意味合いが強いへそくりもあるでしょう。
よくテレビドラマなどで「これは母さんが貯めていたお金なんだけど使って」とお金を差し出すシーンがありますが、緊急時にこれほど心強いものはないかもしれません。

また、「離婚」という別の緊急事態に備えてへそくりをしている女性も少なくありません。
夫婦仲が悪い女性は夫婦仲の良い女性に比べ、へそくりが多いという調査結果もあるようです。

重ねて男性よりも女性の方がへそくりが多いという事実は、「離婚に向けて、ひそかに貯めている」ということも暗に示しているのかもしれません…。

■へそくりは心強い頼れる存在

家族が知らないお金をひそかに貯めていることに対してマイナスイメージがあり、心苦しくなる人もいるかもしれません。
しかしある程度のへそくりは家計の余裕であり、なにかあったときには心強い存在でもあります。

特に60代以降は仕事を引退し収入も減ってくる時期なので、へそくりに頼ることも増えるかもしれません。

人生100年時代と言われるいま、長い人生を穏やかに過ごしていくために、目的がなくても臨時収入や節約して浮いたお金を貯めておくに越したことはないでしょう。

そして、たまには自分へのご褒美としてへそくりを自由に使うのも、心の健康を保つために有効なことです。

ただ人知れず、へそくりを残したまま廃棄されてしまっては元も子もありません。
そんなことにならないよう、リガーズサービスの「エンディングノート」を使って残された家族にへそくりの場所を伝えておくことをオススメします。

リガーズサービスの「エンディングノート」は、パソコンで制作できるため、何度でも書き直すことができます。
さらに、自身が設定した相手のみが閲覧できるため、他の方に見られる心配がありません。
大事なへそくりを大切な家族へ安心して渡すため、「エンディングノート」をぜひご利用ください。

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それだけにその決断は大切なヒトへのやさしさや愛情になるのではないでしょうか。
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【終活】「かかりつけ医」を見つけましょう

体の不調や健康問題を気軽に相談でき、必要なときには専門の医療機関を紹介してくれる、身近で頼りになる医師のことを「かかりつけ医」と呼びます。

健やかな毎日を送るために非常に心強い存在ですが、40代以下の5割の人にはかかりつけ医がいないというのが現状です。

かかりつけ医の必要性は分かるけれど、医療機関の看板には数多くの診療科が掲げられ、ホームページにも医師の肩書きや経歴がずらり…。
正直何を決め手にして選べば良いのか分からない、という人が多いのではないのでしょうか。

しかし、普段の健康状態をよく知っているかかりつけ医がいれば、いざというとき安心して受診でき、納得のいく医療につながります。

では、自分に合ったかかりつけ医を見つけるためにはどうすればいいのでしょう。
今回はかかりつけ医がいることのメリットと、その探し方について考えていきたいと思います。

■40代以下の5割に「かかりつけ医」がいない

かかりつけ医は紹介状が必要な大病院ではなく、身近な診療所や病院で健康のことを何でも相談でき、必要なときには専門の医療機関へ紹介してくれる医師です。

少し体調がおかしいなと思っても、気軽に相談できる医師がいなければ自己判断で放置してしまうこともあるでしょう。

もしかしたらその頭痛や腹痛には大きな病が潜んでいるかもしれないのに、相談できる人がいないために無理をしてしまい、さらに身体の調子を崩してしまうこともあります。

そんなとき、体調の変化に気付く専門家となるのが「かかりつけ医」です。

予防も含めて普段から何でも相談できる関係を築いておけば、かかりつけ医の診療や相談は大変心強いものです。

しかし、若い世代を中心に、かかりつけ医がいないという人が少なくありません。
2014年に日本医師会総合政策研究機構が成人約1100人に対して面接調査したところ、「かかりつけ医がいる」と答えたのは53.7%。
年代別では70歳以上で8割、50、60代で6割ですが、40代以下では半数以下となり、かかりつけ医が見つけにくい状況が浮かびます。

その背景には「探し方が分からない」だけではなく、疾患や臓器別の専門医の育成が中心だったため、幅広い病気の知識のほか、健康問題にも対応できる医師が多くないという事情もあります。

■かかりつけ医の必要性

かかりつけ医の定義について日本医師会は「なんでも相談できる上、最新の医療情報を熟知して、必要な時には専門医、専門医療機関を紹介でき、身近で頼りになる地域医療、保健、福祉を担う総合的な能力を有する医師」としています。

それは、日頃から患者の病歴や健康状態をよく理解していて、診療行為や健康管理上のアドバイスなどもしてくれる上、必要な時には専門の医療機関へ紹介してくれる医師です。

一般的な病気の治療や健康相談の窓口、さらには大きな病院との架け橋にもなってくれるかかりつけ医は、年齢に関係なく、ぜひ見つけておくのが望ましいでしょう。

それでは、かかりつけ医をもつメリットをみていきましょう。

■かかりつけ医の見つけ方

医療機関の看板は「内科・小児科・皮膚科」など、複数の診療科が掲げられていることが多くあります。

ホームページにも医師の肩書きや経歴がずらりと並び、何を決め手にかかりつけ医を選んだら良いのか決めかねている…という人もいるのではないでしょうか。

ひとつの目安として、「診療所の多くは、得意な診療科を最初に挙げている」と専門家はいいます。

「循環器内科・消化器内科」と掲げていれば、循環器を専門としているとみられるので、主に高血圧や心臓など循環器系に不安がある人はこうした医療機関が選択肢のひとつになります。

女性にとっては「産婦人科」はかかりつけ医の有力な選択肢です。
産婦人科は「女性の総合診療科」と呼ぶ専門家もおり、思春期から成熟期、老年期まで一生をサポートできるともいわれます。

また、かかりつけ医には幅広く診察できる内科医がよいとされていますが、その限りではありません。

内科の病気では定期的に通院していないが膝や腰に痛みがあり、長年整形外科に通院しているという人は多いのではないでしょうか。
その場合はその整形外科医がかかりつけ医でも構わないのです。

普段から患者のことをよく知っていて、健康状態や心身の悩みなどについて気軽に話し合える医師であれば、専門医ではなくても適切な病院や診療科を紹介してくれるでしょう。

専門性の高さはかかりつけ医としての能力と同じではありません。
かかりつけ医は、患者の症状に応じて地域の看護や介護の専門職、さらには専門性の高い医師と連携できることが重要なのです。

■自分に合った「かかりつけ医」を見つけましょう

どんなかかりつけ医を望むかは一人ひとり異なります。
「丁寧に対応してくれる」「治療のマイナス面も説明する」など、何を望むのか具体的な基準を決めてから受診するのがよいでしょう。

事前に電話して応対が良かった医療機関を受診し、自分の基準にあった医師ならすぐに決めるのもかかりつけ医を見つけるコツのひとつです。

逆に患者の状況を考えず、特定の治療法だけを勧めるような極端な考え方の医師は避けるべきでしょう。

まだ健康に自信があり、受診の機会が少ない人にはかかりつけ医の必要性は低いのかもしれません。

しかし、年を重ね心身の状態に変化があったとき、いつでも気軽に相談できる医師をもっていれば日常生活を安心して送ることができるのではないでしょうか。

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【終活】少量の血液で認知症を診断

高齢化が進む日本で、大きな課題になっている高齢者の認知症。

現在、症状の進行を一定期間防ぐ薬はあるものの、発症後の根本的な治療はまだ確立されていません。
そのため、発症前の予防と早期発見が認知症対策における重要な鍵となっています。

しかしその発症リスクを知るための検査は、高価で大がかりな機器を使うものや身体への負担が大きな検査など、安易に実施できるものではありません。

ところが昨年、わずかな血液の量で簡単に認知症の一種であるアルツハイマー病の原因物質が脳に蓄積しているかどうかを調べられる検査方法が開発されました。

■社会問題となっている認知症

高齢化が加速する日本で、いま社会問題にもなっているのが高齢者の認知症です。

厚生労働省の発表によると、2025年には65歳以上の高齢者のうち認知症の人は700万人にまで増加すると予測されています。
これは65歳以上の5人に1人は認知症を患ってしまうという計算になります。

現在のところ発症してからの有効な治療法はなく未だ研究開発中のため、予防と早期発見がとても大切になってきます。

認知症の一種であるアルツハイマー病は、認知症の6割以上を占める進行性の病気ですが、脳内にアミロイドベータというタンパク質が異常に蓄積することが原因の一つとされています。

原因物質であるアミロイドベータの蓄積は発症の20~30年前から始まり、蓄積がある人は症状がなくても将来発症する危険性が高くなると考えられています。

アミロイドベータの蓄積の有無は現在、「PET」と「CSF検査」で調べています。

「PET」とはポジトロン断層撮影のことで、放射能を含む薬剤を用いる核医学検査の一種です。
CTやMRIで脳の形を見る画像検査に対し、PETは放射性薬剤を体内に取り込ませ、脳から放出される放射線を特殊なカメラで捉えます。

この検査では認知症の初期症状も見つけることができますが、PETを設置している病院や施設は限られています。

「CSF検査」は脳脊髄液を採取する検査のことです。

まず、体をエビのように丸めて横向きになり背骨の間に針を刺します。
脊髄腔(骨髄と硬膜の間の空間)に針を進めて5~10ccの脳脊髄液を採取し、その中に含まれる蛋白質を検査します。

現在認知症検査にはこの二つの検査が用いられていますが、PETは高額、CSF検査は患者への負担が大きいことが課題になっていました。

これに対し今回確立された手法は、わずか0.5mlの採血、そして安価にアルツハイマー病変を早期かつ正確に検査することを可能にしました。

■安価で簡単な新検査法

現在アルツハイマー病の診断には、脳に蓄積する3種のタンパク質を測定する方法が用いられています。

中でも「p-tau(リン酸化タウタンパク質)」は、アルツハイマー病患者の脳に特徴的な蓄積がみられるため、p-tauの蓄積量が病の重要な手掛かりになっています。

しかしp-tauは血液中に極めて少量しか存在しないため、これまでは患者に大きな負担をかけながら脳髄液を採取する方法をとるか、費用の高いPETで調べるしかありませんでした。

しかし今回開発された検査方法なら、わずか0.5mlの血液からp-tauが測定できるようになったので、病の早期発見や治療、状態改善につなげることができると期待されています。

アルツハイマー病患者や健康な人を含む、日本とオーストラリアの60~90歳の男女計232人を対象にこの手法を使って調べたところ、PETの検査結果と約90%一致しており、精度の高さも確認されています。

今回の方法が実用化されれば、従来よりも安価で正確、そして身体への負担を最小限にとどめ診断ができるようになるでしょう。

高齢者の検診などに導入し、症状がごく軽いうちに発見・予防する使い方も考えられます。
また薬を含む、提案されているさまざまな治療法の効果を判定するのに役立つでしょう。

■早期発見で認知症への対策を

アルツハイマー病は現在の医療では完治させることはできません。

現在、世界中の製薬会社がアミロイドベータを減らす新薬の開発を続けており、数種類の臨床試験が行われています。
しかし有効性の実証は難しく、実用化に至るまでにはまだ時間がかかるようです。

いったん発症してしまうと現状では介入できる治療法はなく、脳の機能を取り戻すのが困難なアルツハイマー病。
だからこそ、早く見つけて手を打つことが重要
になってきます。

発症前の段階「少しもの忘れが気になる」程度の初期症状であれば、生活習慣の改善や認知力を上げるトレーニングなどを続けることで、以前の正常な状態に引き戻すことが可能です。

このような先制医療を積極的に行っていくためにも、安価で簡単に実施できる新しい診断方法の実用化が待ち望まれます。

そして将来、認知症の治療法や予防法が確立されたとき、今回開発された検査方法と合わせることでアルツハイマー病を巡る状況は一変する未来がやってくるかもしれません。

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【終活】声が知らせる身体からのサイン

「声がかさつくようになった」「話が聞き取りにくいと言われることが増えた」など、声の不調を感じることはありませんか?

そのうち治るだろうと放置してしまったり、あまり気にすることのない変調かもしれませんが、実は体全体の不調を知らせてくれるサインかもしれません。

声は肺炎や大動脈瘤、さらには心の不調など、様々な心身の異常を知らせてくれる健康のバロメーターともいわれます。

たかが声ですが、その変調にきちんと対応できるかどうかが大きな分かれ道になっていることもあるのです。

■まずは自分の声の調子を知りましょう

息がもれるばかりで声にならない「かすれ声」を加齢のせいだと放置してはいけません。
ただの老化かと思っていたら、実は重病からくるサインの場合もあるからです。

声がかすれる原因は声帯の不調にあります。
左右2枚の薄い膜からなる声帯は、閉じたり開いたりすることで肺につながっている気管の蓋をする役割を担っています。

さらに声帯がぴったり閉じた状態のところを呼気が通過すると、膜が細かく振動して声になります。※呼気とは•・・鼻や口から吐く息のこと

ただ、声を出すための筋肉が弱ってくると2枚の膜がぴったり閉じず、声にハリがなくなり「かすれ声」の原因になってしまうのです。

それでは自分の声帯の調子がどうなのか、簡単なテストで判断してみましょう。

まずは家庭などリラックスした環境で椅子に座ります。
息を大きく吸い込み、普段の会話くらいの大きさで「あー」となるべく長く声を出します。
一息でどれだけ続くか確かめてみてください。

ポイントは声を出し続けられる時間です。
声帯が衰えると声帯に隙間ができるので、声を出した時に余計な空気が漏れ出てしまい短い時間しか発声できなくなってしまいます。

■健康を脅かす声帯の萎縮

専門家は「声帯の萎縮は健康を脅かす」と警鐘をならしています。

声帯は飲み込んだ食べ物が気管に入らないように跳ね返し、食べ物を食道に送る役割を担っています。
しかし声帯が萎縮すると、隙間があいたり食べ物を跳ね返すことができず異物が肺に入ってしまい、肺炎につながるリスクが高まります。

さらに肺に息を溜め込むことができなくなるため、瞬間的に力むことが難しくなります。
全身に力を入れて踏ん張ることができなくなるほか、歩く時や立ち上がる時に力が入らず転倒につながることもあります。

また、痛みはないのに放っておくと破裂し、多くは死に至ってしまう恐ろしい病気である大動脈瘤にも、特徴的なサインとして声のかすれが多く起きています。

破裂前の胸部大動脈瘤にはほとんど自覚症状はないとされていますが、こぶができた2~3割の人に「声のかすれ」がみられたのです。

これは声帯をコントロールする反回神経が大動脈瘤で圧迫され麻痺してしまうことが原因になっています。

この他にも、甲状腺がん、肺がん、食道がんなどの喉の周りのがんは、どれも反回神経に絡んでいるので声のかすれが症状として発現することが多くあります。

このように思いがけない病が隠れている可能性のある声の変調ですが、多くは風邪や声の出しすぎ、また老化による声帯の衰えがほとんどのため、気にする人は多くありません。

しかし、声にかすれがみられ3週間~1ヶ月治らないような場合「耳鼻咽喉科を受診してほしい」と専門家は呼びかけています。

人間の体は3週間程度で組織が再生されるため、治らない場合は老化を除けば「組織が冒されている」「何かができている」「何かがなくなっている」可能性が高いといえます。

命の危険を知らせる声の不調を放置せず、少しでも気になれば早めに医療機関を受診するのが良いでしょう。

■声帯トレーニングで誤嚥を防ぐ

肺炎による死亡率は年齢を重ねるほど増えていき、60代では第5位、70代では第4位、90代では第2位と、年齢ときれいに相関しているのが分かります。

肺炎といっても様々な種類の肺炎がありますが、75歳以上の肺炎の約9割が誤嚥性肺炎であったと報告されています。

つまり高齢者の肺炎のほとんどは誤嚥性肺炎だと考えられ、声帯の衰えがそのリスクを押し上げていることになります。

専門家は誤嚥を防ぐために「体に力を入れたり抜いたりする運動を繰り返し、力を入れる瞬間に短く声を発する」という声帯やその周りの筋肉を鍛えるトレーニングを推奨しています。

簡単なトレーニングですが、1ヶ月間続けた患者のうち9割以上に誤嚥症状の改善がみられたといいます。

短時間で終わるトレーニングなので、誤嚥を防ぐためにもぜひおすすめです。

■声からのサインをしっかり聞きましょう

日頃あまり気にすることは少ないですが、喉は生きていく上でとても大切な臓器です。
しかし使わないと衰えていってしまう為、高齢で独居になったり外出が減ったりするとさらに萎縮を招いてしまいます。

なにより大切なのは、喉をしっかり使うことです。
カラオケや友人とのおしゃべりなど、誰かと楽しみながらハリのある声を出すよう意識すると、それも立派な声帯トレーニング
になるでしょう。

また、声の変調は本人が自覚していなくても、周りの人が気づきやすい異常でもあります。
自分で意識することはもちろんですが、家族や友人など周囲の人も一緒になって声に隠れた身体のサインを聞き逃さないようにしていきましょう。

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