【終活】ひきこもりの高齢化問題

昨年末、衝撃的なニュースが…。
内閣府によると、40~64歳でひきこもっている人は全国で推定61万人に上り、
その中でもひきこもり期間が20年以上の人が20%近くを占めているそうです。
厚生労働省の有識者会議でも、80代の親が50代のひきこもりの面倒を見る
“8050問題”が取り上げられ、自治体の相談窓口を一本化すべきとする
最終報告書がまとめられました。
ひきこもり状態のご本人も苦しいでしょうが、見守り、暮らしを共にしている
ご家族の方々もさぞかし悩み苦しんでおられることでしょう。

この問題をこのまま放置しておくと、ひきこもりの高齢化が進み、あるアンケートでは
「急病時に頼る人がいない」と28.3%ものひきこもりの人が答え、深刻な孤立状態で
あることが分かりました。

ひきこもり状態にある人は30代が36.1%で最も多く、40代は27.1%、
20代が24.2%となっています。
平均期間は10.6年で、年代が高いほどひきこもり期間が長い傾向にあることも
分かりました。
ひきこもり状態は「とてもつらい」・「つらい」を合わせると58.1%にも及び、
約半数の人が「生活に困っている」と答えています。

ハローワーク、地域若者サポートステーションなどの就労支援サービスや、
行政機関のサービスは、全体の90%近くが課題を感じていると回答。
自由記述には「ハローワークで説教された」「話を聞いてもらえなかった」
などが寄せられたそうです。
どうしてもひきこもりは甘えと見られがちで、ひきこもりの人が勇気を出して
窓口に辿り着いても、より一層傷つく結果になってしまうケースが多いようです。
とは言え、心理カウンセラーでもない就労支援サービスの関係者を攻めるのも酷です。

労働者人口が減少する中で、ひきこもりの人が社会復帰することは経済の視点からすると
プラスになるかも知れませんが、まずは心のケアとご家族のサポートが最優先ではないでしょうか。
以前「悲しいから涙が出るのではなく、涙が出るから悲しい」と何かで聞いたことがあります。
ひきこもりの問題も、きっと涙と同じように、何か原因があって
その結果ひきこもりになったのではないでしょうか。

“ひきこもりの高齢化”タイトルを聞くだけで暗い気持ちになります。
いま現在、新型コロナの影響で、世界中がひきこもり状態です。楽しくないですよね。
ある意味、国民全体がひきこもりの疑似体験をしているようなものです。
ということは、ひきこもりの人が安心できるサポート態勢の充実と
明るい気持ちになれるムードのづくりが求められるのではないでしょうか。

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終活とは成熟した大人がこれからの人生をどのように楽しみ、次の世代に何を託すのかを決める作業です。
何かを決めるということは大変な作業ですが、
それだけにその決断は大切なヒトへのやさしさや愛情になるのではないでしょうか。
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