定年後のセカンドステージ①

定年退職した後の生きがいを皆さん見つけられていますか?
ボーリングなどのスポーツや、趣味の絵画やガーデニングをセカンドステージの生きがいとしてされている方もいらっしゃると思います。しかし、生きがいと言ってもすぐに見つけるのは容易ではありません。そこで今回は、定年退職した人が社会貢献活動(シニアボランティア)に加わり、定年後の生きがいとして活動しているお話しをご紹介いたします。

シニアボランティアの現状

総務省計局が発表した「社会生活基本調査」によると、10歳以上の国民でボランティア活動をしている割合は「26.0%」男性が「25.0%」、女性は「26.9%」で女性の方が多いです。
しかし、年齢別では、女性は「30〜54歳」、男性は「70〜74歳」がピークとなっており、女性の方がボランティア活動への参加年齢が低く、男性は高齢者になってから参加する人が多いことが分かりました。

シニア向け宿泊予約サービスを提供する ゆこゆこ(東京・中央)が2017年3月50歳以上の人に聞いたボランティア意識調査では、「活動に参加してよかったこと」に対する回答者が1015人のうち58%が「社会の役に立つことができた」と回答し、社会貢献に手応えを感じている様子が伺えます。

古巣で社会貢献

シニアボランティアに参加してみたいけれど、「地域団体は知らない人ばかりで人間関係に苦労しそう」「ボランティア団体は足が向かない」など、第一歩を踏み出すのは勇気がいるものだと思います。
そこで注目されているのが、出身企業のボランティア活動です。
出身企業なら顔見知りで取り組みやすく、今までの経験を生かせると活動に参加される方が増えてきています。

共栄火災海上保険に勤めていたTさん(69)は2012年に退職。その後自然を守るボランティア活動を志しましたが現役時代仕事と家との往復で、地域の人とのつながりがなかったため、ボランティア団体には気後れして足が向きませんでした。そこに出身企業から、Tさんを含む退職者を集った親睦団体「旧友会」と連携したチャリティーイベントを行いたいと打診がありました。チャリティーに参加したTさん(69)は「周りは知り合いばかりで安心感がある」とボランティア活動に意欲的になれたと話します。

また、化粧品会社「ファンケル」と退職者の団体「ファンケルOBクラブ」は、1998年から特別支援学校や重度の障がい者の通所施設などで洗顔やスキンケアを手ほどきをするボランティア活動を行っています。そのOB講師として参加されているYさん(69)は、広報の職歴が長く美容部員のスキンケアやメイク術を社外に伝えてきました。「現役時代の経験を退職後も役立てられる。社会の役に立てる」とボランティア活動に生きがいを感じています。

専門的な知識を学び活かせる ガイドボランティア

シニアボランティアの中でも、知的好奇心を生かし他人に何かを伝える喜びが得られるとして、観光ガイドも人気を集めています。

全国的に観光ガイドは増えており、公益社団法人日本観光振興協会(東京・港)の2015年度の観光ボランティアガイド団体調査によると、ガイドを抱える組織は全国で1688団体に上がり、登録者は過去最高の約4万4000人。2005年度に比べ、組織・登録者数とも4割強の伸びがあり、その中でも約6割が男性で平均年齢は約64歳とシニアが多いことが分かります。

定年後にボランティアガイドをする効果はとても大きく、現役時代仕事中心だった男性は地域とつながりが薄く孤立しがちですが、同じボランティア養成講座を受けたガイド仲間と対等な関係が築けたり、地域に新しい仲間を作ることができます。さらに、今まで培ってきたコミニュケーション力を生かし、初対面の人と接することもできます。また楽しんでもらうために、入念な準備を求められるので、下調べやコースの下見など知的刺激を得ることもできます。それにより心身ともにリフレッシュすることができ、充実したセカンドステージを送ることができます。

 

リガーズサービスは、セカンドステージを楽しんでいる皆様を応援いたします!
現役時代とは違う新たな人間関係を築くことで、大切にしたい時間や人たちが増えてくると思います。
様々な活動を通じて、未来に備えた安心も手に入れたいものですよね。
元気なうちから終活をはじめることでご家族はもちろんご自身も安心して過ごすことができます。
今回はボランティアを例にあげたセカンドステージのお話しをしましたが、ボランティアまで足が進まないと思われる方は、終活の第一歩として、まずエンディングノートを書いてみるのはいかかでしょうか?
誰かのために何か行動を起こすことはきっと小さな生きがいにつながると思います。

次回はガイドボランティアについて、詳しくご紹介します。
楽しいセカンドステージを過ごすために、ぜひまたご覧ください。

 

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終活とは成熟した大人がこれからの人生をどのように楽しみ、次の世代に何を託すのかを決める作業です。
何かを決めるということは大変な作業ですが、
それだけにその決断は大切なヒトへのやさしさや愛情になるのではないでしょうか。
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