「終活」というと、遺書の作成や葬儀の段取りなど、
人生最期に備えて60代や70代で始めるものだというイメージがありませんか?
しかし、最近ではこの終活を50歳前後から始める人がいます。
まだまだ元気なうちに家の整理などを早めに済ませることで、趣味や仕事を充実させる効果があるのです。
また、なかなか終活に取り組めない親世代に自分の終活を見せることで、前向きに捉えてもらう狙いも含んでいます。
すべての人に平等にやってくる最期の時を見つめ直すことで、生き方を変える人もいるようです。
今回は50歳からの「早めの終活」を行うメリットについて紹介していきます。
■ 50歳からの終活
終活の意思がある人は年代を問わず年々増えています。
楽天リサーチによる調査では、終活に興味のある人の割合が男性で40代と60代で11%、女性ではなんと30代から10%以上になっています。
しかし実際には、人生の終わりを見据えた終活に踏み出す人は多くありません。
終活というと、どうしても墓や葬儀といったネガティブなイメージがついて回るのが理由の一つです。
ですが、早めの終活を実際に行った人からそのメリットを聞くと、考え方が少し変わるかもしれません。
大学進学のため家を離れていた長男が、就職のため地元に帰ってくることになったのが終活のきっかけになったと話すのはパート勤務の女性Aさん(52)。
物置状態の長男の部屋を片付けにかかると、自らの古いアルバムや本など「捨てられない物」がたくさん出てきたと言います。
Aさんはすでに両親を見送っており、亡くなった人の片付けの大変さを身を持って知っていました。
「こんなにたくさんのものを子どもに残すわけにはいかない」と、結婚前の写真や本など過去につながるものを思い切って捨てたAさん。
反対に、これから大切になる生命保険の書類などは家族が分かりやすいように一箇所にまとめ、書類を挟み込んだファイルには連絡先や保障内容などを記したラベルを貼るなどし、一目で要点が分かるように整理しました。
それほど切羽詰まった状況でもなかったでしょうから、じっくり考えた上で書類の整理等に取り組めたことが想像できます。
そして、まだまだ体力が十分にあったことで、大きな家具を動かしたり重たい本を運んだり等、片付けもスムーズに行えました。
生前整理は気力や体力勝負の場面がたくさん出てきます。
Aさんのように50代で終活を行うメリットは、時間も体力も充実したときに取り組めるので、ゆとりをもって動けることでしょう。
そして早めに老後の不安に対処することで、その後の趣味や仕事を充実させることもできるのです。
また、もう一つのメリットとして親に終活に向きあってもらう「きっかけづくり」にもなることが上げられます。
なかなか動こうとしない親世代には、まず自分が行動する姿を見せることが効果的でしょう。
「お母さん、終活進んでる?」と尋ねるより、「自分はこうしたけど、お母さんはどうするの?」と話しかける方が話を聞いてもらえますし、自分がやることで親に何をしてもらえばいいのかというポイントも分かってくるのです。
■ 早めの終活、何から取り組む?
やることも多く生前整理から葬儀まで幅広い終活は、正直何から手をつけたらいいのか分からない…という人におすすめするのが、上記のAさんのように「身近な問題から片付けること」です。
家の整理なら、廊下で転ばないように少し物を減らす。
そして次は地震などが起きたときに持って逃げる大事な物を一箇所にまとめる…というように、小さなことを積み重ねるうちに気がつくと終活が進んでいるというのが理想です。
また、これまでの人生でできなかったことをやっておくのも終活といえるでしょう。
旅行や習い事など、50代なら気力も体力も充実しているので、若い頃にはできなかったことにチャレンジするのも十分可能です。
まだまだ元気なうちだからこそできる終活は、ネガティブなイメージとはかけ離れていますね。
リガーズサービスには古いアルバムや写真をまとめる「リコレクト」というサービスがあります。
アルバムや写真をデジタルデータ化するこのサービスは、大切な思い出をいつまでも綺麗に残すことができますので、上記でご紹介したAさんのように思い出を捨てることなく残すことができます。
よろしければ、ページをご覧ください。
進めておくことで万が一の備えとなる終活。
実際に行動に移せる人は少数でしょうが、残される家族の負担は確実に軽減され、自分自身も後悔の少ない最期を迎えることを可能にする、前向きなアクションです。
今をよりよく生きる為に、早めの終活に取り組むことも良いのではないでしょうか?
リガーズサービスのコラムについて
リガーズサービスのコラムでは、医療や福利厚生、
より良いシニアライフの考察に役立つ情報を幅広いジャンルからピックアップして配信します。
エンディングノートや遺言をつくることだけが終活ではありません。
終活とは成熟した大人がこれからの人生をどのように楽しみ、次の世代に何を託すのかを決める作業です。
何かを決めるということは大変な作業ですが、
それだけにその決断は大切なヒトへのやさしさや愛情になるのではないでしょうか。
リガーズサービスのコラムが、あなたの充実した終活のお役に立てれば幸いです。