【終活】二世帯住宅の活用法

ある程度のプライバシーや距離感を保ちながら、親と一緒に生活するための二世帯住宅。

子世代は子育てや資金的な面でサポートを受けられ、親世代も身体に不安を感じた時に子どもがすぐそばにいれば、これほど心強いものはありません。
しかし、建てる時に親世代が亡くなったあとのことを考えてプランを組む人は少ないのではないでしょうか?

親が亡くなり「2マイナス1」となった住居スペースを持て余している二世帯住宅が増え続けています。

そこで今回は空いたスペースを有効活用し、セカンドライフを有意義に過ごそうと模索する人たちと、親世代がいなくなったあとの二世帯住宅の実態について調べていきましょう。

●カフェ経営や孫とのコミュニケーションスペースに

横浜市にあるアットホームなカフェを経営するのは55歳のAさん(女性)。
二世帯住宅で夫の親と同居していましたが、8年前に親が亡くなり家の半分のスペースがお線香を上げるだけの寂しい空間になりました。

「みんなで集まってワイワイできる場所にしたい。」
そう考えたAさんは数百万円かけてリフォーム。

3人の子どもを育て上げた主婦ならではの目線で、ガランとした二世帯住宅をアットホームなカフェへと変貌させました。

まず玄関で靴を脱ぎ入ると、カウンターとテーブルで計24席のフロアが広がります。
絵本コーナーやカウンターキッチンもあり、誰かの家に遊びに来たかのような雰囲気です。

住宅だからこそできたこの温かい空間は、今では「子供食堂」や「認知症の人とその家族が集う交流会」にも利用されています。
さらにはミニコンサートが開かれるなど、地域の人々が集まれる拠点としてみんなに親しまれています。

この功績が評価され、神奈川県主催のシニア起業家ビジネスグランプリで県知事賞を受賞したAさん。
「これからも人生さみしくないぞ」と、今後も充実したセカンドライフを楽しもうとの思いを強くしています。

 

「この部屋のおかげで老後の楽しみが増えた」と話すのは、64歳のBさん(女性)。
二世帯住宅の1階を15年冬にリフォームし、代表理事として運営するデイサービス施設の事務所をこちらに移しました。
以前は施設内で事務処理や税理士などとの打ち合わせをしていましたが、すぐ隣で介護サービスが行われる環境であったため、落ち着いて仕事をすることが難しいこともしばしば…。

しかし、リフォームで自宅に事務スペースを移したことでこのような問題は解消され、仕事に集中することができるようになりました。

さらにもう一つうれしい副産物も。
この部屋には近くに住む孫がよく遊びにくるようになったと言います。

かつて幼稚園の先生をしていたBさんはその経験を生かし、リトミック体操などを教えており、「そのうちきっと孫の友達も遊びに来る」と楽しみにしています。

●築30年後の二世帯住宅の姿

築30年前後の二世帯住宅を調査した結果によると、親世帯が亡くなった「2マイナス1」世帯住宅のうち入れ替わりで孫世帯が入っている住宅は24%でした。

子世帯と一緒に同居していた孫は、結婚を機に二世帯住宅から独立する傾向が強く、現在単身の孫が結婚して入居する可能性を含めても、最終的に孫世帯に継承される二世帯住宅は50%ほどとみられています。

空いた1世帯分のスペースは物置として利用したり、家族や来客の寝室、また趣味や運動をする部屋など、第二の個室として使われることが多く、せっかくのスペースが十分に生かされていない状況です。

しかもたまに利用しているとはいえ、人があまり入らず放置することも多い空きスペースは
掃除などもなかなか行き届きません。

手間の割に有効に使えていない世代交代後の二世帯住宅を増やさないために、住宅メーカーは将来空いた1世帯分を賃貸住宅に転用しやすい設計プランなどを勧め始めています。

いま注目を集めている民泊の運営や、趣味やボランティア活動の拠点など、建てる時に世代交代も視野にいれたプランニングが、これからの二世帯住宅には必要になってくるようです。

●将来を見据えた、計画的な設計を

子育てや介護のしやすさで人気を集める二世帯住宅ですが、ライフスタイルが常に変わっていく中で、家族の要望にあったベストな住宅を維持しつづけるのは困難です。

しかし、世帯構成や生活スタイルは常に変化していくものだと納得した上で二世帯住宅を設計すれば、将来的に家賃収入を得られたり、セカンドライフを充実させてくれる空間を持てるなど、経済的にも精神的にも大きな資産になり得ます。

広さを生かしいつまでも有効に使っていくために、二世帯住宅を建てる際には設計の段階から将来を見据えた計画を検討することが大切です。

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終活とは成熟した大人がこれからの人生をどのように楽しみ、次の世代に何を託すのかを決める作業です。
何かを決めるということは大変な作業ですが、
それだけにその決断は大切なヒトへのやさしさや愛情になるのではないでしょうか。
リガーズサービスのコラムが、あなたの充実した終活のお役に立てれば幸いです。

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