【終活】尊厳死の行方②

健康な暮らしを送っていると、死と向き合う機会が少なく「どのような最期を迎えたいか」なかなか考えが及ばないものです。
しかし死と向き合うことで、やり残したことが思い浮かび、人生の新たな目標を見出せる場合もあります。
自分らしい最期を迎えるためには、元気なうちに「死生観」を持っておくことが大切です。
今回は死生観の意味をはじめ、自分らしい最期を迎えるために必要なACP(アドバンス・ケア・プランニング)についてお話していきます。

●「考え」「伝える」ことの大切さ

「死生観」とは、生きることと死ぬことに対する考え方、また判断や行動の基盤となる生死に関する考えのことを言います。
死生観を持つことで、自分や家族の「死」と向き合えるほか、「死」に対する漠然とした不安や恐怖心が軽減され、残りの時間を充実させることができます。
また「死」について考えて準備をしておくと、自分にとってより良い最期を迎えられるほか、遺される家族を困らせることはありません。
そこで今、自分らしい最期を迎えるためにACP(アドバンス・ケア・プランニング)という手法が注目されています。

■ACP(アドバンス・ケア・プランニング)とは
「本人の意思を尊重した、もしもの時のための話し合いプロセス」いわゆる事前指示書のように、生前に自分の意思を伝えることです。
意思を伝えるだけなら、エンディングノートや遺言書がありますが、このACPは、自分の意思を引き継ぎ実行してくれる相手が必要です。
もし、自分が意思表示ができなくなった時に自分の思いを最大限尊重してもらうために、まず自分が大切にしていることや希望が何であるかを明確にし、さらに自分の意思決定の代理人になってくれる人にその思いを伝え、よく話し合い理解してもらわなければいけません。
しかし厚生労働省の調査によると、話し合いがしっかりできていないという人が多いという結果が出ています。

「死」をタブーと考えている日本では「死」について話しにくいという点もあると思いますが、「もしもの時にどうしてほしいか」を普段の何気ない会話で、意見を話し合いながら理解してもらう努力が必要となります。

●「自分らしい最期」

では自分らしい最期を迎えるためには、何を伝えたら良いのでしょうか。

まず考えておきたいのは「治療」についてです。
もしもの時、家族に判断が委ねられる場合があり、最期の時が近づいてくると本人の意思に反して延命治療を希望する家族もいます。
尊厳死を希望するかどうか、あらかじめ家族に伝えておくことはもっとも重要です。
そのほかに、事故に遭った場合や認知症になった場合など、様々なことを想定した場面に分けての治療方法を考えておくことも大切だと思います。

さらに「どこで最期を迎えるか」。
病院なのか自宅なのか、もしくは看取り介護を行っている施設なのか、自分が希望する場所を決めておくことも必要な事です。

しかし、人の気持ちは揺れ動くものです。
尊厳死を希望していても気持ちが変わることもあるでしょう。
その時は何度でも話し合いながら、「自分らしい最期」をしっかりと考えてみてください。

●「死」と向き合う

「死」と向き合うことで今やるべきことであったり、やりたいことが見えてくるように思います。
“「死」は決して後ろ向きなことではなく、いつか来るその日までを大切に感じさせてくれる”ものと捉えることで少し前向きになりますね。
今回ご紹介したACPの一環に、終活も入っています。
リガーズサービスは、エンディングノートをはじめ、大切な方たちへ送るラストメッセージを制作することができます。
「医療」以外にも「葬儀」「相続」など、遺された方へ伝えるべきことはたくさんあると思います。
「いつか」ではなく「今」できることを大切にし、安心したセカンドライフが送れるよう、ぜひリガーズサービスをご利用ください。

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エンディングノートや遺言をつくることだけが終活ではありません。
終活とは成熟した大人がこれからの人生をどのように楽しみ、次の世代に何を託すのかを決める作業です。
何かを決めるということは大変な作業ですが、
それだけにその決断は大切なヒトへのやさしさや愛情になるのではないでしょうか。
リガーズサービスのコラムが、あなたの充実した終活のお役に立てれば幸いです。

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