【終活】増える高齢者の危険運転。家族はどう対処する?①

終活世代の方は、自分の車の運転に自信を持っていますか?

人間は年を重ねるにつれ運動神経や反射神経、判断能力が衰えてきます。
その影響は車の運転にも現れ、信号を無視する他、センターラインを越えたり車庫入れに失敗するなどの危険運転が目立つようになります。
もしかしたらただの衰えではなく、認知症かも…と、不安を感じた時、家族はどう対処したら良いのでしょうか。

今回は高齢者の車の運転についてお話ししたいと思います。

高齢者による交通事故が過去最多。増加する高齢者ドライバー。

警察庁のデータをによると、交通事故の件数は年々減少傾向にあるのが分かりますが、高齢者が関係した死亡事故の割合は増加しており、平成24年には51.3%と過去最悪の数値となりました。

75歳以上の免許保有者数も増えており、平成30年には全保有者数約8,225万人中、約532万人が75歳以上の高齢者となっています。
免許を持っている人の100人中6人が高齢者ということです。

しかし高齢化社会である現代では運転者の高齢化は避けられないことで、買い物に出かけたり、移動するための手段として利用したりと、生活をする上で車の運転はかかせないという方もいます。

けれども、気づかないうちに認知症を発症している場合、「運転中に操作が思い出せなくなる」「交通標識が分からなくなる」といった事態を引き起こし、重大な事故が発生してしまう可能性があるのです。

そんな事故を未然に防ぐためにも、危険運転のサインを事前に見つけることが大切です。

「もしかして…」が要注意。症状で見る「運転の止め時」。

では、具体的にどういった症状が現れたら運転卒業を考えれば良いのでしょうか。
家族がチェックすべき10個の運転行動をご紹介します。

●運転中に行き先・目的地を忘れる。
●中央線・センターラインをはみ出す。
●車庫入れ・枠入れを失敗する。
●道路標識・信号機の理解ができない。
●運転速度の制限が効かず、速度を維持できない。
●交通環境への注意力が維持できない。
●ブレーキ・ギアチェンジなどの運転操作がおぼつかない。
●ガソリン・オイルなど自動車のメンテナンスを怠る。
●歩行者や自転車など他の交通者への注意を怠る。
●車間距離を維持できない。

これは主に高齢者ドライバーの運転を確認する時に使われているチェック項目で、記憶力・注意力・判断力・空間認知能力をチェックできます。
高齢者ドライバーは長年運転をしているため自分の運転技術に自信があり、家族や友人に運転を止めるべきと言われても中々納得できない方が多いのです。

そこで、このチェックを家族の方にしてもらうことによって自分の運転に気づくようになり、家族や周囲の言葉に耳を傾け、運転を止めることを考えるようになります。
ご家族の中に高齢者ドライバーの方がいるのであれば、ご家族でぜひ一度チェックをしてみてはいかがでしょうか?

運転卒業を後押しするために必要なこと…

先ほどはチェック項目による運転卒業の促し方をご紹介しましたが、車無しでは生活ができず、やむ負えず運転をしているという高齢者の方もいます。
さらに、車を運転することが生きがい、楽しみ、自立の証と捉えていて中々卒業ができずにいる方や、家族が説得しても納得できないままでいる方が多いのも事実です。

そんな高齢者に対して、家族や周りの人たちはどう運転卒業を後押しすればよいのでしょうか。

次回は、高齢者の運転卒業を後押しするために家族ができることをご紹介します。

終活世代の方はもちろんのこと、高齢者をご家族に持つ方必見です。
交通事故は被害者になっても、加害者になっても悲劇です。
幸せが一瞬の誤りで消えてしまわないよう、高齢者ドライバーについて、次回も考えましょう。

 

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終活とは成熟した大人がこれからの人生をどのように楽しみ、
次の世代に何を託すのかを決める作業です。
何かを決めるということは大変な作業ですが、
それだけにその決断は大切なヒトへのやさしさや愛情になるのではないでしょうか。
リガーズサービスのコラムが、あなたの充実した終活のお役に立てれば幸いです。

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