【終活】高齢者は要注意!身体のサイン、オーラルフレイル②

前回お話した、口の衰えを示す「オーラルフレイル」。
今回は、増加傾向にある一人暮らしの高齢者が、
自分では気づきにくいフレイルチェックをどう行えばいいのか、
そして一人で日頃から行えるオーラルフレイル対策をご紹介して行きます。

食事中の高齢者を観察して、フレイルチェック

家族や知人と食卓を囲む人は、多様な食品を口にしたり、
会話も弾むことで唾液の分泌も多くなりオーラルフレイル予防につながります。
しかし、一人暮らしの方だと同席者もなく、
好きなものだけを黙々と食べてしまいがちになり、
口の状態に関心を払いにくくなってしまいます。

前回も紹介した千葉県歯科医師会専務理事で歯科医の久保木さんは先ほどと同じように、
「家族らができるだけ高齢者と食事を共にして、
オーラルフレイルの兆しがないか確認する」
ことを勧めていますが、
肉親以外でも知人や日頃接する人たちが、
オーラルフレイルになっていないか目を配ることも予防になる
と言います。
高齢者と食事を一緒にする機会があった時には、
食べ方などを良くみるとよいでしょう。

また、東京都健康長寿命センターの平野浩彦歯科口腔外科部長は、
「かかりつけの歯科医で定期的に口の健康チェックを受け、
メンテナンスをしっかり続けることが大事」
と強調します。
そして、誰かにチェックしてもらうだけでなく日頃の行動により、
自分でオーラルフレイルの予防をすることもできます。

では次に、日頃からできるオーラルフレイル対策を紹介したいと思います。

日頃からできる「50代からの」オーラルフレイル対策

オーラルフレイルを防ぐためには、平野部長は、
「50代から意識したほうがいい」と話します。
予防に効果があるのは食事の際に口の筋肉をしっかり使うことです。
体の筋肉と同じで、食べる力も意識して使わないと衰えてしまいます。
柔らかい食べ物を食べると主に前歯しか使わず、
噛みしめるための筋肉が衰えてしまうので、
食べ物はしっかり奥歯で噛むことが大事です。
また、食べやすさで食べ物を選んでしまうとオーラルフレイルにつながってしまいます。
口の筋肉を使えるように少し硬めの食べ物を選ぶと良いでしょう。

口の体操も効果的です。
その一つとして、
「パ」「タ」「カ」の3音を短時間でどれだけ細かく発音できるかを測る、
「パタカテスト」
というものがあります。
この3音はそれぞれ、
・「パ」…食べ物を口からこぼさない動き
・「タ」…上あごにしっかりくっつく舌の動き(食べ物を押しつぶす・飲み込む)
・「カ」…誤嚥せずに食べ物を食道へと送る筋肉の動き

を意味しており唇や舌の機能を強化できると共に、
食べるための機能が正常かどうかを簡単にチェックすることができます。
千葉歯科医師会は3音を含めたフレーズ
「パンダノタカラモノ」を繰り返すことも勧めています。
時間の空いた時などにやってみると良いでしょう。
その他にも本や新聞などを口に出して読んでみたり、
カラオケで歌ったりするのも、口の筋肉を鍛えるのに効果的です。

どうでしたか?オーラルフレイルは早い段階で予防していくことが大切です。
オーラルフレイルを予防することは、健康寿命を延ばすことにもつながります。
日頃から本人や周囲がより一層健康に気を配り、
終活ライフを元気に過ごせるようにしましょう。

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