【終活】親の介護と仕事の両立に悩むあなたへ4つの提案

高齢社会が一段とすすみ、65歳以上の割合が世界でもっとも高くなった日本。
そんな超高齢社会の裏では、親の介護と仕事の両立に揺れるサラリーマンが増えています。

毎年、ほぼ10万人が介護・看護を理由に離職

総務省の就業構造基本調査によると、

毎年ほぼ10万人という数の人が介護・看護を理由に離職・転職をしているそう。

全体の8割を女性が占め、年齢別では女性は40代、男性は30代が多い傾向です。

40代前後という年代は、住宅ローンや教育費、老後資金という「人生の三大支出」への不安を抱えています。

その上に、親の介護という、終わりの見えない大きな問題が肩にずっしりとのし掛かり、
日々の介護と仕事の両立が出来ず、仕事を辞める道を選んでしまうのです。

しかし、仕事を辞めてしまうと収入は途絶え、介護費用も家計を圧迫していきます。

介護に要する期間とお金

生活保険文化センターによる「生命保険に関する全国実態調査」/平成27年度によると、
介護期間の平均は59.1ヶ月(約4年10ヶ月)
初期にかかる一時的な費用の合計は、平均で80万円
その後、月々にかかる費用の平均は1ヶ月あたり7.7万円でした。

1ヶ月に7万円費用がかかるとして、5年間介護を行った場合の総額は420万円。
そこに初期費用の80万円を足すと、500万円もの金額がかかることになります。

もちろん様々なケースでかかるお金は大きく変動し、
入院や手術をする可能性も視野に入れておかなければなりません。

また、やがて介護が終わったとしても、すぐに以前のような生活に戻れるとは限らないのが現実です。

離職の道を選ぶ前に、しっかりとした準備を

突然親が要介護・看護となり、途方に暮れ仕事をやめてしまう前に、
介護が必要となる年代の親を持つ方には事前の情報・知識の収集が大切です。

1. 親の収入・資産の把握
前項でも触れたように、介護や看護には大きな出費が伴います。
親の持つ資産や年金収入などを把握しておくことで、介護による家計の圧迫を防ぐことができます。

2.本人の希望を聞く
要介護になった際の生活の希望を、予め本人から聞いておくことも重要です。
もしも突然認知症を発症してしまったら、本人の意思・希望に反した生活を強いることにも繋がってしまうからです。
エンディングノートなどを用意して、本人に書いておいてもらうことができればベストです。

3.介護の基礎知識
介護保険の仕組みやサービスの詳細についてや、保険会社の比較、勤務先の介護支援制度の有無、
市区町村にある介護支援の福祉サービスなどの情報も、積極的に取り入れることで確実にプラスになります。

4.心の準備
仕事を続けていくため、親に施設に入ってもらうかどうかの決断を迫られる場合もあります。
心構えと気持ちの整理をしておくことも必要です。

金銭的な余裕がなくとも、勤務先の福利厚生や、公的福祉サービスなどを活用すれば、
介護と仕事の両立が可能になるかもしれません。

親の介護問題は避けては通れないもの。

そしてまた、当事者としての介護問題も避けては通れません。

これを機に、親のこと、自分自身のことも含めて、一度考えてみてはいかがでしょうか。

 


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エンディングノートや遺言をつくることが終活ではありません、終活とは成熟した大人がこれからの人生をどのように楽しみ、次の世代に何を託すのかを決める作業です。

何かを決めるということは大変な作業ですが、それだけにその決断は大切なヒトへのやさしさや愛情になるのではないでしょうか。

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