進学や就職、結婚を機会に親元を離れた方、
最近ご実家へは帰省されていますか?
夏のお盆休みと年末年始の2回しか帰っていない…という方は、
10年に20回しか親に会えていないと言うことになります。
親にとって10年は精神的にも肉体的にも衰えていくには十分な年月です。
そんな時浮かび上がってくる問題は「介護」や「孤独死」になります。
急に親が要介護の状態になってしまったり、
気づかない内に亡くなってしまったりする前に、
親が元気なうちに何ができるかを考えていきましょう。
増える孤独死。民間の見守りサービスとは?
ニュースで高齢者の孤独死の問題が取り上げられることが多くなってきましたが、
孤独死率がどのくらいなのかご存知でしょうか?
上記グラフは、孤独死の傾向を掴むために厚労省が発行している「人口動態統計」の死因統計から、
「立会者のいない死亡」というものを抽出して作られたものになります。
1999年から2014年まで「立会者のいない死亡」の件数を男女別でまとめたものですが、
これを見るだけでも孤独死が年々増加傾向であることが伺えます。
また、厚労省のデータによると、
人口100万人あたり約19人の割合で孤独死が発生しているそうです。
このような社会情勢下において、「施設に入るほど要介護度が高くないお年寄り」や、
「子供が自立し、家で一人暮らしをしている元気なお年寄り」を対象に、
不足の事態を事前に防ぐ・万が一の場合は迅速に対応するための仕組みが求められるようになりました。
そういった高齢者を対象にしたサービスが「見守りサービス」です。
「見守りサービス」とは、
先ほども記述したように「普段は介護を必要としない方、一人暮らし可能な高齢者」を対象とした、
定期的な安全確認を行うためのサービスです。
安全確認の方法は、サービス提供事業者ごとに様々です。今回はその一部をご紹介します。
♦象印マホービン『みまもりほっとライン』
無線通信機を内蔵した「電気ポット」。
ポットの使用状況を、見守るご家族の携帯電話またはパソコンにメールでお知らせするサービス。
また、ホームページのご契約者様専用ページで1週間のポット使用状況をグラフで見ることができます。
♦日本郵便局『みまもり訪問サービス』
月に1回、郵便局社員などが利用者様宅に訪問し、
会話を通じて生活状況を確認して指定した報告先へ連絡をしてくれるサービス。
♦セコム・ホームセキュリティ『高齢者見守りサービス』
急病やケガなどの際は握るだけでセコムに救急信号を送れるペンダントタイプの救急通報ボタンや、
一定時間動きが無い場合は異常信号をセコムに送信するセンサーを使用したもの。
日常の家事や掃除をしてくれる専門スタッフを送るサービスなど、様々なサービスを展開。
上記のサービス以外にも多くの見守りサービスがありますので、
ご両親との相談の上で合ったものを選ばれると良いでしょう。
帰るたびに家の異変をチェック!
見守りサービスだけではなく、自分から親の様子を見にいくのも良いでしょう。
帰れる時に実家に帰り、親の様子を常にチェックしてみましょう。
親を見守る際の注意点をご紹介します。
ふだん心がけるべきこと
♦いつでも携帯電話等で連絡が取れるようにしておく。
♦健康保険証・医療機関の診察券のコピーをとっておく。
♦主治医の名前や、服用する薬の内容を把握しておく。
♦通帳や実印など、重要書類の保管場所を聞いておく。
♦友人や近所の人、習い事などの連絡先を聞いておく。
♦無事を確認したければ、見守り・緊急通報サービスを利用する。
健康保険証などは、体調を崩したときのためにコピーをもっておくとよいでしょう。
ふだん通う習い事などの連絡先も把握しておいた方が、
入院や施設に入所した時に姿を見せないのを心配する人がいるので、
連絡先が分かれば知らせることができます。
実家に帰った時、気をつけること
♦洗濯物や食器などがきちんと片付けられているか。
♦冷蔵庫に賞味期限切れや同じものがたくさん入っていないか。
♦最低1晩は泊まり、親の様子を観察する。
知らないうちに認知症が進んでいる可能性もありますので、
それとなく家の中を観察してください。
キレイ好きだった親が片付け出来ていなかったり、洗濯物や新聞が乱雑に置いてあったり、
流しに食器が山積みになっていたりしたら要注意です。
冷蔵庫の中もチェックが必要です。
買ったことを忘れて食べないままでいたり、毎日好きな物を買いつづけたりすると、
賞味期限切れのものや同じ食品がたくさん入っている場合があります。
しかし、たまに子供と会うと親はしゃきっとして、
認知症の症状が出ないことがあります。
実家に帰ったら最低は一泊して親の様子を見ましょう。
もし、認知症の疑いがあると思ったら、
早めに専門医に診せることをお勧めします。
親が衰えた時、すべきこと
♦配食サービスを使い、食生活を改善。
♦親が住む自治体の介護サービスを調べる。
♦自活が難しいと思ったら、介護サービスの利用を申請。
年をとると料理が面倒になり、コンビニ弁当などに頼る事が多くなります。
それではビタミン等の必要な栄養素が摂取しにくくなり、
病気にかかったら治りにくくなったり、骨折しやすくなってしまいます。
そんな時は「配食サービス」を使うと良いでしょう。
栄養バランスはもちろん、
身体や好みに合わせた料理をお弁当で届けてくれます。
大切なのは親を思う「心」
昨今、目立ち始めた高齢者の孤独死や認知症問題。
周りの人間の意識が変わることで少しでも防げる問題だと思います。
自分を大切に育ててくれた親が衰えた今、何が出来るか。
きちんと考える時代が来たとともに、意識することが大事です。
自分の親が明るく充実した終活ライフを送れるように、
今私たちにできることをしていきましょう。
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