【終活】「火葬できない…」他人事ではない火葬場不足が問題に

亡くなる方が急激に増えている現代。
首都圏では火葬の予約が取れず、通夜や葬儀まで何日も待たなければいけない事態も起きています。

国内の死亡者数が2039年には167万人と最多の推定がされている今、
地方だからといって決して無視できない問題となっています。

火葬場の渋滞で肥大する負担

一般的なお葬式は通夜・葬儀を終えてから火葬への流れとなりますが、
その場合はまず火葬場の予約が取れないと葬儀を執り行うことができません。

そのため火葬場の混雑で葬儀が行えないと、ご遺体を何日も自宅や霊安室・保管所に安置しなければなりません。

自宅に安置しておくにはドライアイスなどを使ってご遺体を冷やし続ける必要があるため、
ご遺体のみならずご遺族の方への負担も大きくなります。
また、霊安室や保管所への安置も当然保管料などの費用がかかってきますので、葬儀は滞り無く執り行いたいものです。

現在斎場や火葬場では、混雑を緩和するため友引の火葬を受け入れたり、
火葬場の開場時間を伸ばす構想などの対策が行われていますが、それだけで終わりではありません。

今後も増え続けるであろう需要に答えるため、更なる対策を考えなければならないのです。

ふるさとで最期のお別れを

石川県小松市にある「小松加賀斎場さざなみ」では、地元出身者が首都圏で亡くなった場合、
火葬を受け入れる取り組みを始めました。

「お葬式はふるさとで」というこの取り組みは、火葬場不足への提案だけではなく、
遺族の方が故人のルーツを感じながら見送ることができるとの発案で始まったもの。

故人にとっても生まれ育った故郷で最期のお別れができるというは、安心できるのかもしれません。

実際、生前からエンディングノートなどで「(自身の)葬儀は故郷で行ってほしい」という想いを残している方もいるため、
遠距離での受け入れを対応してくれる葬儀社も増えています。

“火葬場不足”解決のカギ

火葬場が混雑する一番の要因として、「固定化された葬送の流れ」があります。

通夜、葬儀、火葬という流れで火葬場を利用する方が多く、お昼など一部の時間帯に火葬希望が集中するためです。
また、火葬場を併設した公営斎場では特に混み合います。

出典:2016年2月8日

昨今では家族葬や直葬などのコンパクトなお葬式が増え、
葬送のあり方は多様化してきています。

今までの固定化された葬送の形にこだわるのではなく、
自分たちの環境や社会のニーズに合わせた葬送で故人を送り出してあげることで、遺族の負担軽減や、火葬時間の分散にも繋がることが期待されています。

 


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エンディングノートや遺言をつくることが終活ではありません、終活とは成熟した大人がこれからの人生をどのように楽しみ、次の世代に何を託すのかを決める作業です。

何かを決めるということは大変な作業ですが、それだけにその決断は大切なヒトへのやさしさや愛情になるのではないでしょうか。

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